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いよいよ始まりました。 第233号

新年、明けましておめでとうございます。 今年の干支は十二支の2番目にある「丑」です。 「牛」でも間違っている訳ではありませんが、元々は十二支での位置を示す漢字が使われていたのですが、難しいとのことで動物の名前なら分かり易いだろうと次第に動物の漢字で表示するようになったそうです。 ですから丑は元々、真夜中の午前二時過ぎを表していたそうです。 また、西暦年を12で割って余りが5なら丑年だそうで、この余りが5というのは何か訳があるのかなと思います。 普通なら余りが2なら十二支の2番目で納得出来るのですが、5では何故かな?と思います。 興味のある方はご自身で調べてみて下さい。 干支の話はこれ位にして、令和3年、西暦2021年へのいろいろな予想や当社の経営方針を話してみたいと思います。


東京オリンピック 今、世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルスですが、私は終息までには時間がかかるだろうと観ています。 人々の対応にも慣れや我慢不足が出て来ているように感じます。 残念なことですが、東京オリンピック開催は無理だろうなと私は悲観的に予想しています。 もし開催出来るとしても、無観客試合とか選手数の制限とか、従来とは異なる方法での開催でないと無理だろうと思います。 本来は海外から多くの選手、コーチ、審判や貴賓や観客等を迎い入れて賑やかに開会式を行い、世界の祭典のようなイベントになっている筈です・・・

しかも、この新型コロナウイルスには変異型も既に幾つか現れており、感染力も従来型に比べ7割増しとか言われているほどです。 世界の国々での感染者数も物凄く、東京都でも今日の感染者数が1000人を超えたと伝えられていました。(12月31日) その一方で、ワクチンへの期待も大きいのですが、今のところ、その効果が画期的だという報告も聞かないので予想よりも効果は小さいのではないかと思っています。 国により感染状況も違いますし、感染対策も異なりますので、最近はどこか人々が情報に麻痺し始めて来ている印象を感じます。

外出は控えましょう、旅行も控えましょうと云われても、GoTo何とかが無くても自腹で出掛けけている人達も多いようです。 その証拠に年末の家族連れの車も多かったですし、ガソリンスタンドもスーパーも人で賑わっていましたし、公共の宿泊施設などは予約で 一杯ででした・・・ それでも、日本人はまだ節度を守っている国民なのでしょうが、次第に拘束力のある制限も発出していかないと効果は上がっていかないと思います。この発出も新型コロナでよく聞く言葉です。 人の慣れや自分は感染しないだろうと緩んだ気持ちは当初よりも大きくなっています。

オリンピック関係者の方々には慎重にギリギリまで冷静な判断をして貰いたいと思います。 中止する勇気も立派な決断と勇気だと思います。


景気予想 日本の景気予想ですが、やはり新型コロナウイルスの影響が大きく、日本経済だけでなく国際経済にも大きな影響を与え続けると思います。 飲食店、宿泊施設、航空機、タクシー、観光施設、イベント会場や各種展示会、医療施設や医療従事者の更なる負担増、学校や教育機関のカリキュラムや授業方法、在宅による勤労者の慢性的な疲労、仕事の先行き不透明感、雇用の不確実性、新卒採用の抑制、一般消費経済の鈍化、物の買い控えなど、不安材料を考え始めたらキリがありません。

一方で、企業投資も抑制気味となり、計画の延期や保留などが増え始めています。 我々のIT業界でもSES契約の期間見直しが始まっており、契約元もこのまま過ぎていくとは思っておらず対応策に動き始めています。 更に、国際間の人的移動も制限されている為、どうしても企業活動にはマイナス面が増えています。 新年ですが、残念なことに倒産も増えると思いますし、日本のGDPもマイナス5%前後は覚悟しないといけないと思います。 経済を優先するか、安全を優先するか、それとも両方のバランス点を探しているかと考えると、日本は最後に思えてしまいます。 難しい判断ですが避けては通れない選択だと思います。 正にリーダーシップが求められます。


国家財政 企業も先行き不透明でその対応に苦慮していますが、国家財政はそれ以上に大変です。 新型コロナに関係して休業補償や公的支援金や融資などへ国家財源の負担は大きく、赤字財政の日本は更に財政支援も増えてかつてない大きな財政問題になるだろうと思います。 既に日本は少子高齢化社会に突入しており、健康保険制度にも高齢者への負担率見直しや改定が今後も検討・改定されていくことは間違いありません。若い人の負担だけでは不可能な社会になりつつあります。

国家財源の収支には企業活動の収益が背景に関連しており、企業業績が悪化すれば税収は増えませんし、国は他の方法に依存することになり、やがて今の若い世代へその負担が引き継がれることになり、国家財政のマイナス部分は今後どうやって減らして行くのか、本当に真剣に考えるべき避けては通れない問題です。 赤字財政なのに、国家支出は膨らみ、税収以外の方法でお金を工面している状況です。 このまま継続することになれば、国家財政はいつか破綻します。 もう経済的に余裕のある国ではない自覚と覚悟と返済する算段が必要です。 税収確保のために値上げするだけではなく、コストを下げる努力をしなければなりません。

これからも少子高齢化は進み続けます。 借金はもっと膨らみ、そのツケは誰が返すのかということです。 努力すべき対応に錬金術はなく、支出を抑えるという現実にやがて直面します。 その時から辛抱や我慢が始まります。 我慢と収入を増やす策の両方が必要となる戦いです。 ドイツも以前は同じように国家財政が厳しい時期がありましたが、今は乗り越えたと聞いています。 この点でも何か日本の見本になる点がないかと思います。


行政改革 この件については立法機関の縮小も必要と考えますが、先に行政機関の縦割り行政や税収基準を早く見直すべきだと考えます。 これが出来ないと今後も非効率で無駄の多い行政が続くと思います。 特に税収に関する法律は、各行政機関の思惑や既得権も絡んで独自性も強く不効率や手間がかかります。 それに行政機関で働く人数も多く計画的に縮小していくべきだと考えます。 各行政機関を横櫛でつなぐ税制の在り方を再考し、そこにIT技術を活用したシステムを構築すれば、かなり不効率部分やコストも省け、利用者である企業や国民の利便性もかなり改善されると考えます。 現状のように利用者が時間と手間と費用をかけて行政機関へ出かけ、有料で必要書類を貰うといったことも不要になります。 ITを最大限活用すれば、自宅での書類入手も可能となります。

思い切って行動に移すにはリスクよりもメリットを先に考えるべきです。 日本人は先にリスクばかり考えるので、新しい技術や発想やアイデアが実現しにくい特性があると私は思います。 7,8割OKなら地域を限定してスタートし、後で全国的に更新したら良いと思います。

税収基準が半分でも統一出来れば、100%までの統制は難しいとしても、日本の情報化社会は大きく変わると思います。 今のややこしい行政機関毎の税金計算式は改めるべきで、矛盾や考え方を揃えた税制にした方が不正も減るだろうし、年間の税金処理費用も減ると思います。 例えば、所得税対象額に通勤費は含まれませんが、社会保険料対象額には通勤費が含まれ、どうしてこのように行政機関での税収入概念が違うのか理解に苦しみます。 通勤費など本人ではどうしようもない経費だからです。だれも遠い所へ住みたいとは思っていませんし、4月、5月、6月が基礎算定額の算定期間とういうのも不自然だと思います。 会社によって決算期など違いますし、今後も多様化は進んでいます。 残業の多い月だからだそうですが、それなら年間で計算して所得税のように毎月天引きをして、年末調整で過不足を調整してもいい訳です。 正直なところ、税金に対する考え方が行政機関によってこれほど違うと、企業も事務計算も大変だし、その為の説明会をやるから集まって下さいというのも立場が逆ではないかと思います。 突っ込んだ行政改革を行政者自身が上へ提案したり、担当大臣に上申したりすることはないのでしょうか?・・・ 実に不思議な感じがします。

行政機関だけでなく、冒頭でも書きましたが立法府の無駄も多いと思います。 まず国会議員が多過ぎます。IT社会であり、国会議員を含めた全国の議員数も今のままでいいのでしょうか?総人口は減っていくのです。公費節減の方向へ賢く移動すべきだと考えます。 最初に言いましたが、情報化社会なのです、ITを駆使して省力化、無駄の排除、経費節減、サービス範囲と業務の質向上を実現すべきです。


国家目標 明治維新後の日本は富国強兵という国家目標がありました。 産業を興し、法律を学び、西洋列国に見劣りのしない国家作りを脇目も振らずに進めました。 その甲斐あって、アジアで日本は西洋列国の植民地にもならずに済みました。 他の多くのアジアの国々では西洋諸国の植民地にされ、安くて厳しい条件で働かされ、収益だけを搾取され、ノウハウとなる作り方は教えて貰えず、いつまでも貧しい立場のままでした。 中国はアヘン漬けにされ、香港は信じられない対価でイギリスに永年に渡って貸し出されていました。 日本のようになろうと一念発起して植民地からまずは独立をし、産業を興して立派な国もあります。

しかし、今、日本はその国家目標を失っています。 国のリーダーに国家の目標があるように見えないのです。 人の上げ足取りや非難ばかりが目立ち、新たな国家目標を掲げ、引っ張るリーダーがいません。 立法府のリーダー達がどこまで何を考えているのか、さっぱり分かりません。 その国のリーダーからは国民は何ら国家目標らしい話を聞いたことがありません。 今後も製造立国を目指し突き進むのであれば、そのような国家目標を唱えるべきであり、情報産業を次代の柱にしていくのであれば、情報戦略を産業の中心に置いた国家目標を伝える必要があります。 今の国家のあり方は、その時その時の対処療法のようでこれから日本をどんな目標へ誘っていくのかさっぱり見えません。 国家のリーダーに目標がないのに国としての教育方針も策定出来ませんし、企業のリーダーに目標ががなければ社員の教育方針も策定出来ないのは同じことです。 私は日本の目標はIT国家で良いと考えています。


働き方改革 今は新型コロナの影響で在宅という、オフィスへ通わず自宅やその他の場所でリモートで仕事が行われことも多くなりました。 また、拘束時間やそれ以外の時間を気にするのではなく、成果を求める仕事、報告、査定などもクローズアップされ始めています。 正に、働き方改革の劇的変化が訪れています。

この変化は新型コロナという一過性で終わるか、それとも一部は継承されて残っていくのか、それとももっと在宅を拡げていく方向へ進んでいくのか、私にもまだ分かりません。 特に、日本人は形のないものや目に見えないものの評価や価値観が分からない人種のように思うので 元に戻っていくのではないかとやや心配しています。 私は意思を持って、この在宅勤務制度を発展させていきたいと考えています。

日本人は物つくりでは手先の器用さもあって世界的にその評価は有名です。 ただ、目に見えない価値作りではその評価は聞こえて来ません。 アイデアや付加価値ある商品発明などオリジナル面ではあまりその評価は聞きません。 アメリカのSNS企業などはその最たる例です。 コンピュータの発明やその後の各種ソフトウェアでの欧米社会が生み出す新しい分野には手が出ない。 世に出てからの改良は出来ても、新しい価値をゼロから生み出す例が少ない。 この傾向は一朝一夕に出来ることではなく、社会も教育も投資も国民も何が価値なのかといった 風土を持っていないと、おいそれとは作り上げることが出来ません。 社会や教育からの影響が大きいと思います。 極度に失敗を恐れる、失敗を非難する民族だと思います。

今後は目に見えない、人と異なる、今まで評価しなかった成果までを含んだ評価制度を考えていかないと新しいアイデアやチャレンジは出てこないと思います。 失敗してもいいので、独自性、付加価値を評価することも大事です。 失敗は成功のためにあるのであって失敗も評価されるべきものと考えます。 働き方改革はこれから日本を支える社会基盤になるかも知れず、今までのように残業や休出する働き方でなく、別の賢い働き方を熟慮し、新しい日本人の働き方を探し出すことが国力を少しでも低下させない賢い働き方だと考えます。 これから私達日本人には従来からの人格の高さと新しい社会での産業による高い付加価値を生み出さすことが求められています。 そうして行かなければ日本人や日本国は今後、徐々に衰退していくことになります。 「賢く働く」、この言葉がとても気になる大事な時代になっていくと予想します。 成果は時間や労力ではなく、生み出す付加価値だと信じます。

最後に少しだけ当社の今年度目標や方針を書かせて貰います。 欲張りですがこれが私流です。 1.質の追求  ⇒ 営業の質、技術の質、管理の質であり、互いが独立して三位一体の基盤強化と確立を目指します。 2.東京市場の拡大  ⇒ 東京を兎に角、大きくする。これから本格的に過去の時間も取り戻すべく取組みを強化します。 3.任せられる社員を作る。  ⇒ 同じ意思を持った幹部社員を育成し、任すべきは任していく。 4.教育強化  ⇒ 業務設計が出来る技術者を増やしていく。それが今後の顧客契約や付加価値創出に活きていく。 5.評価制度  ⇒ 毎期に連動した人事評価制度を練り上げていく。仕事や社内での成果が重視されるようにしていく。 6.働き方改革  ⇒ 今後も成果を生み出す働き方改革を熟考し取り入れていく。新型コロナに負けない新しい働き方を創る。

上記が今年、私が考える当社の方針や目標です。 皆さん、お互いにこの一年間も頑張りましょう!

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