• 株式会社ビジョンクリエイト

信じられない奇跡! 第167号

先月、出張で台北へ行きましたが、今日はその時にあった「奇跡の話」を披露します。

出張の目的は、COMPUTEXというIT展示会を見学して、当社のネット販売の商品探しと台湾や中国のIT関連企業とのパイプ作り、アジア市場のIT最新動向のリサーチでした。 出展企業の多くはパソコン用の基板、各種スイッチ、ハブ、ケーブル、キーボード、ラックなどハードウェアを得意としている企業が多く、日本企業は殆ど出展していませんでした。 それでも主催者は中国や台湾、インドなどの出店企業数1300社、来場者数13万人というアジアでも最大規模の展示会で、地下鉄の無料利用券や会場間の無料シャトルバスなど熱の入れようは大変なものでした・・・


かつては日本企業もラスベガスのCOMDEXなどの展示会では大きな展示ブースを構えていましたが、もはや、それは昔の話になった感がします。 それとも、日本企業の戦場が違う場所へ移っているのでしょうか、全くと言っていいほど見かけませんでした・・・ もはやハードでは中国や台湾の時代だと痛感しました。 反面、ソフトウェアの展示は少なく、これからはアジアではその流れが起こって来るるだろうと感じます。 さて、今回のテーマについての話は、この最初の日に起こりました・・・

最初の日は夜に到着したこともあり、ホテルヘ一旦寄ってチェックインや荷物を預け、台湾にいる友達と一緒に夕食を食べようと、地下鉄(MRTと言います)で忠孝復興駅近くにある百貨店の地下フードコートに寄り、適当に定食を食べたのですが、その時にはその大切なものは確かにあったのです・・・ そして、その友達と地下鉄の駅で別れ、どこかコンビニに寄ろうと街中を適当に2,30分間ウロウロしたのです。 そして、ホテルに戻り、部屋のカードキーを取り出そうとズボンの後ろポケットに手を入れた瞬間、そのことは起こったのです!


ない! 

あれっ?!・・・ ショルダーバックの中に入れたのかな? それでもやはり、ない!!! あれっ?????・・・(変な予感) ズボンやショルダーバッグの中のどこにもない!!!!!!!!!(血の気が引く)

パスポートもクレジットカードも銀行カードも免許証もない、全部その財布に入れていたのです。 ない!!!!! ない!!!!! どこにもない!!!!!(頭に中は真っ白け) スリに遭ったのかな?!?!?!?! どうしよう!!!  どうしよう!!!(完全に放心状態)

この時の心境は一生忘れません。 目の前にいきなり大きなシャッターがドスン!と下りて来て目の前がいきなり暗くなって閉じた感じ!!!・・・ 頭の中は真っ白です。 日本へ帰れなくなるばかりか、この後の日程で行くベトナムへも行けなくなるどころか、クレジットカードが悪用されたら????  パスポートの再発行まで何日も足止めされて出張どころじゃない!!!! どうしよう????・・・・

どうしよう・・・・(こんなことが起きるなんて!!!!!!)


落としたのかも知れないし、スリにやられたのかも知れない。 ここは外国だし、スリもいるだろう・・・ とりあえず、もう一度歩いて来た道のりや閉店した百貨店へ行ってみよう!! 歩き回ってみましたが、当然、見つかりはしません。 百貨店の地下にあるフードコートも閉店後にも関わらず、事情を話して中へ入れて貰い、座った場所を探しましたが、見当たりませんでした・・・・ 万事休す!!!!!!!・・・・(もう仕方がない。やることだけはしよう)

そのまま、ホテルヘ引き上げて来てフロントに事情を話したら、すぐに近くの警察署を教えて貰いました。 警察署への道は中国語が分からないのに間違いながらも偶然に辿りつけました・・・ パトカーが2台停まっていたので分かったのです!・・・ 直ぐに中に入りました。 もう財布を失くしてから1時間ほど経過していました・・・ ここは外国、しかも台湾の警察署、台湾の警察官ばかりです。 しかも日本よりも皆、若い。

数人の警察官が台湾語で電話やらトランシーバでどこかと話していましたが、その中の一人へ財布を失くしたことをつたない私の英語で話し、ここに状況や失くしたものを英語で書いて下さいと言われました。

そう伝えると、その警察官が「日本人ですね?」と片言の日本語で話しかけてくれ、紙を差し出しパスポート、台湾ドルの現金、クレジットカード、銀行カード、免許証、保険証などを記述しながら、もう頭の中はパスポート再発行のことや、クレジットカードや銀行カードの停止、免許証の紛失届、延泊するホテル代、明後日に控えているベトナム出張の航空券やホテル、訪問先企業のキャンセル、日本への帰国便の航空運賃など、頭の中は物凄いパニックでした・・・


そんなことを書き終えて警察官へそのメモを渡した後に、その奇跡は突然に訪れました

・・・

年の頃、70代過ぎの一人のおじいさんがヨロヨロと警察署の中に入って来て、しかも、私が座っているカウンター前の他の椅子の真横に来て、別の若い警察官へ何やら台湾語で話しかけて、何か黒くて長いものを差し出したのです・・・ 私の近くでそれを観て、一瞬、う~ん???? 何かな???という感じでした・・・ どこかで見覚えのあるような財布みたいな長いものを話掛けているその警察官へ差し出したのです・・・

私はその瞬間、訳が分からなくなってしまいました・・・ エッー、何で???? どうして持っているの?????!!!!

(私の財布に似ているなあ~) ひょっとして、それは私の財布じゃないのか????!!!!・・

(半信半疑でじっと見つめていると、それが確信へ変わる!!)

おもむろに手を延ばして取ると、その財布の中を開けてみました・・・・ すると、それは紛れもない私の財布じゃないですか!?・・・ 財布の中には手付かずの現金、パスワード、クレジットカード、銀行カード、免許証、保険証がそのままでした。 こんなことがあるの????!!!!!(奇跡だ!!!!!) 信じられない!!!!(神や仏様、有難う!!!!) 一体、こんなことがあるの?????何なんだ!!!!・・・・・(奇跡だ、奇跡!!!!)

来たこともない初めての海外の警察署、それも失くしてから1時間以上も経っているし、しかも向こう側のカウンターではなく、私が座っている隣の、それも年老いた拾い主が現れて、見覚えのある私の財布が差し出したのです・・・

こんなことがあるの???? これは、正に奇跡だ!!!!

その警察官も私と同じように驚いていました!!・・・ 同時に、私もそのおじいさんも驚きました・・・・ 謝謝! 謝謝! 謝謝! と言って、謝礼を財布の中からおじいさんへ渡すと要らないと言って返すのです。 何度か押し問答をしていたら、その警察官が快く受け取りなさいと台湾語で言ったようで、そのおじいさんは何度も謝謝、謝謝・・・と私へ頭を下げていました・・・

この時、私の体中に熱い思いがこみ上げて来ました。 何故か、台湾、万歳!!!という素直な涙が出そうな気持ちでした・・・ そして、この瞬間に、台湾が大好き!!になりました。

ホテルに帰ると、心配そうにしていたフロントやドアマンまでどうなったかと聞き、見つかった経緯を話すと、その場で自然に大きな拍手が皆から起こりました・・・・ 思わず私も心の中で、台湾、万歳! 万歳!万歳!と叫んでいました・・・

もし、その場におじいさんが来なかったら、万一、見つかっても次の日とか他の警察署へ届けられていたら、もし、カードもパスポートも抜かれていたらと思うと本当にあり得ない出来事だと思いました。 自分の不注意から起こったことですが、パスポートは改めて大事なものだと心の底から身震いしました。 これが仕事で2回目の台湾でしたが、もうメチャメチャ大好きになりました・・・ 台湾にはいい人達が多いです。

翌日、この話を台湾在住の中国人に話したら、台湾では年配の人ほど日本の統治下での影響を強く受けていて人のものを盗んだり、人に迷惑をかけたりすることは、人として間違ったことだと考えているそうです。 その中国本土の友人は中国だったら、絶対に見つからない、台湾だから見つかったと言われました。 だから台湾が好きだと・・・

翌日も、その翌日も、違うフロントの方にパスポートは見つかりましたかと聞かれ、その度に見つかった経緯を話すと、皆さんが一同に喜んでくれるのでした・・・ 台湾は空気感が日本と同じで安全で親切な国です。 地下鉄も綺麗だし、駅名もわかり易いし、切符の買い方も簡単で安いです。 それ以上に台湾の人達が親日的です。 政治はそれはそれで大事ですが、それ以上に人と人の交流や親切さの方がはるかに大事だと私は思います。 こんな台湾に今度こそ、家族を連れて来ようと思います。 台湾 謝謝!!

最新記事

すべて表示

当初、今月は別のタイトルを考えていたのですが、たまたま観ていたYouーTubeで懐かしい歌手が歌っているのを観てしまい、自分の10代後半から20代始めを思い出してしまいました。その当時の友人や東京という大都会での生活や風景などが懐かしく思い出され、年を重ねた今になって懐かしい思い出となったその頃の話をさせて貰います。 私が若い頃は日本が高度成長期へ突進し始めており、経済成長と安保、ベトナム戦争と学