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  • 執筆者の写真株式会社ビジョンクリエイト

日本のLCC 第169号

先日、商用でソウルに行って来ました。 その際に利用したのが、果物の名が付いた日本のLCC(ロー・コスト・キャリアー・・・格安航空)です。関西空港と仁川空港の往復でしたが、8月下旬ということもあり、機内は行きも帰りも満席で、それも若い人達ばかりで、オッサンは私くらいなもので、どことなく肩身の狭い思いをしました。 カップルもいれば、友達同士、あるいはグループなど様々で、スーツ姿など見かけませんでした。 しかも、右も左も前も後ろも、その殆どが韓国の若者達です・・・

仁川(インチョン空港)へ向かう際に、横に座った韓国の若者と話をしたのですが、彼は大学生で、徴兵で陸軍に入隊していて、休暇か何かで日本から戻るところだと話していました。 除隊後は大学へ戻り、卒業するのは27歳位になると言っていました。 機内で1時間ばかり話をしていたのですが、少し突っ込んだ話もしてみました。 今の日韓の状況をどう思うかとか、政治と企業、政治家と庶民といった話もしましたが、やはり、彼らも日本と韓国はもっと仲良くなれる筈だし、今の状況はいい状態ではないし、政治と市民の思いにズレがあるとも言っていました。 日本も同じようなもので、結構、マスコミや週刊誌や情報誌などに振り回され、日本人にも潜入観念を持っている人達が多いことも事実だと思います。 日本人も韓国人も知ってみれば同じで、人の子であり、親でもあり、兄でもあり、姉でもあり、弟でもあり、妹でもあることは、日本も韓国も同じだし、むしろ韓国の人達の方がその関係を大切にしているように思います。 要するに、付き合ってみれば、根本的な部分では似たような人達だと思うことが多いのです。 言葉すら、同じような発音も結構ありますし、本当は近い存在だったんだと思います。

しかし、私がその大学生に対して感心したのは、、彼らは日本とは異なる環境下にあり、徴兵や除隊後の定期的な訓練を含め、国家の安全や平和に対し現実に対処している事実です。 これは机上論でなく、韓国の若者が持っている現実です。 そのような状況下で、国家とか、平和とか、GDPとか、就職とか、勉強とか、家族とか、恋人とかがある訳で、やはり、日本の若者とは違うなと感じます。

日本で若い人の面接をすると、自分探しをしている若者が多い。 自分に合った仕事を探している????・・・ こんな表現は変だと私は思います。 天職ならいざ知らず、そんな仕事に殆どの人は巡り会ってはいないと思います。 仕事をやっている内に好きになる方が多いと思うのです。 自分中心の考え方は結構ですが、それが一人歩きすると、それが当たり前の価値観になり、しいては無意識にそうでないと自分は働けないと思うことです。 物質的に恵まれ、精神的にも恵まれ、やりたいことが出来る自由があるのに、自分の進む道を見つけられないのは、実に皮肉なことです。

また、日本にもいろいろな制限が多いですが、韓国には国が統制している部分があり、例えば海外に出て働いている若者には、帰国した際に軍隊へもその情報も伝わる仕組みになっていて、本人へ軍隊から電話がかかって来て、訓練へ参加できるか聞いてくるそうです。 また、お金の持出しなども日本より厳しく制限され、銀行から多額の引出したりすると、その情報が国へ伝わる仕組みにもなっているそうです。 韓国では国という存在が、日本よりもはるかに大きいと思います。

さて、話をLCCへ戻しますが、韓国にもエアプサンとかチェジュ航空とかLCCがありますが、日本のLCCが今、最も安いようで、そのことを若者達は良く知っているようです。 このことは欧米人にも同じで、白人の若者もよく機内で見かけます。 必ずといってよいほど、若者達はスーツケースを機内に持ち込むので、機内の収納棚はスーツケースだらけとなっています。

これだけの若者達が日本を訪れるのですから、日本で経験したことは、きっと大きく彼らの先入観を変えることになると思います。 反面、日本の若者は外へ出ようとしない傾向が見られます。 日本にいて日本の中から外を見て、ああだこうだと論じている感がします。

今や、LCCは新幹線より安く、日本の外の世界を経験できます。 日本は今、海外、特にアジア諸国から学ぶべき時期に差し掛かっていると思います。 こんな時に、LCCは若者へその行動を支援してくれます。 日本から多くのことを学んだアジア諸国から、逆に、日本は何か大切なものを再認識する必要が あるのではないでしょうか? 何をすべきか道に迷っているなら、尚更、見聞を拡げることが役に立ちます。

LCCは学生も乗れる料金です。 乗ってみれば、そこはもうアジアです。 今回のLCCは日本の航空会社でありながら、まるで韓国の航空会社のような機内風景です。 これが、果物名の付いた日本のLCCの最新動向です。

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