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芸術家のエネルギー 第57号

今、京都の国立近代美術館で藤田嗣治展が開かれています。 「乳白色の肌をもつ裸婦像」当時のパリで、一躍、脚光を浴びた日本人画家です。 何故か、私は絵画を見るのが昔から好きです。

どうしてこんな話をするのかと言いますと、元来、芸術には無頓着な私がある画家とその絵に異常な興味を感じたからです。 その画家とは印象派のモネです。印象派の巨匠です。日本でもファンが多いと思います。 冒頭の展示会に関するTVニュースを見た際にもモネのことを思い出しました。

それは不思議な体験でした・・・ 3,4年前でしょうが、ビールメーカーの関係施設である、とある小さな美術館でそれは起きました。 そこには、モネの小さな絵画が幾つか展示されていました。 その中の一つに、モネの自宅にあった日本庭園の橋と池をモチーフにした絵がありました。 私はその絵を見たときに棒立ちとなりました・・・ 何と、その絵を描いている、髭もじゃで麦藁帽子みたいなものを被ったモネ自身が現れたのです! だんだんと見えなくなってきた視力を頼りに、キャンパスに顔を寄せ、一心不乱に絵筆を動かしているのです! その形相ときたら、阿修羅のように厳しく、顔を歪めて、体の回りに炎が立っているのです。 その体中から物凄いエネルギーがほとばしっているのです! 私はその得体の知れない、大きなエネルギーを体中で感じてしまいました。 当時のその製作の場に、私が立ち会ったような不思議な体験でした・・・

「芸術家とはこんなに凄いものなのか?! 周囲のことなどお構いなしに、只々、巨大で圧倒的なエネルギーをキャンパスにぶつけている! その凄さは尋常な人など及びもつかない鋭く巨大なエネルギーだ」と感じました。

暫くすると、その状態から醒めたような感覚がありました。 「一体、今のは何だったんだ??・・・」と大変不思議でした。 回りでは見学者が次々にその絵の前を通り過ぎていました。

こんな馬鹿げた話、誰も信じてはくれないと思います。 私も思い入れが強くて錯覚していたのかも知れません。 私は夢も殆ど見ませんし、仮に見ていたとしても記憶すら残ることが殆どありません。 また、霊感などもありませんし、信心が厚いとか、そんなこともありません。 しかし、「あの世」とか「魂」は存在していると思っています。 この程度の人間なので、ごく一般的なだと思うのです。 その私が先の幻覚みたいな体験(幻覚?)をしたのです・・・

それ以来、絵画に対してはその画家が上手とか下手とか、有名とか無名とかでなく、エネルギーをどれだけ傾けて書いたのかを見る(感じる?)ようになりました。 エネルギーを見るというのは妙な表現ですが、絵の前ではそんな感じ方で鑑賞してしまいます。 それ以来、例えば、抽象画など何をどう見たら良いのか分からない絵も、その画家のエネルギーを観るように、何となく感じることで見てしまうようになりました。

その上、ある画廊のご主人が話していた言葉を思い出しました。 「絵描きさんって、以外とストレスがないんですよ。だから、長生きする人が多いですよ。むしろ、サラリーマンの人達がストレスも多くて短命なのではないでしょうかね?・・・」と。 また、こんな話もされていました。 「結局、好きなことをやっているのだからストレスが少ないのですよ。欲そのものが少ないのですよ」と・・・・ 「なるほど」と思いました。

私達は世俗的で沢山の欲に囲まれています。 給料がもっと欲しいとか、家が欲しいとか、車が欲しいとか、好きな仕事をしたいとか、・・・兎に角、いろいろあります。 良い絵が描けたらそれでいいなどと思うレベルとは違います。 もっと欲が深くて範囲も広いように思います。

話を元に戻しますが、先の不思議な体験をする以前からモネが好きでしたので、一度だけ行ったことがあるニューヨークの、MOMA(ニューヨーク近代美術館)に出掛けた際も、モネのそれはそれは大きな「睡蓮」の絵を見た時は、その場に10分以上立ちすくんでしまいました・・・ 何故か、涙が出て仕方がありませんでした・・・

こんな話を作り話だと思う方もいらっしゃるかも知れませんが、本当なのです。 今でも幻覚だったのかと思ったりしますが、それ以降の絵の見方が変わったことだけは幻覚ではないのです。

考えてみると、大宇宙とか、銀河系とか、太陽系とか、地球とか、物とか、命とか、この世とか、あの世とか、人間にとっては分からないことだらけです。 しかし、その分からないもの同士が絶妙なバランスを取り、動き、栄枯盛衰を繰り返しています。 何故、それらが存在するのか、目的は何なのか、作ったのは誰かとか、そんなことは何一つ分かりません。 ただ、存在していること自体は紛れもない事実です。 そんなことを考えると、絶対的な意思というか、存在というか、論理では説明出来ない不思議な話になってしまいます。

しかし、それでもこれだけは言えると思います。 「大宇宙のような仕組みというか動きに従って、人間も生かされていることは、宇宙根源の法則に従っている訳であり、その法則に従って生きるとプラスの成果が生まれることになる」と思うのです。 反面、その法則に逆らうと、一時的は調子の良い結果も生まれるかも知れませんが、やがて必ずやり返されると思うのです。 人間のエネルギーなど、自然や地球、或いは宇宙とかいったエネルギーに対しては比較にならない程小さく、法則など変えられるものではないと思います。

話は長くなりましたが、折角の機会です。 藤田嗣治展に行ってみようと思います。 そしてそのエネルギーを堪能して来たいと思います。

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当初、今月は別のタイトルを考えていたのですが、たまたま観ていたYouーTubeで懐かしい歌手が歌っているのを観てしまい、自分の10代後半から20代始めを思い出してしまいました。その当時の友人や東京という大都会での生活や風景などが懐かしく思い出され、年を重ねた今になって懐かしい思い出となったその頃の話をさせて貰います。 私が若い頃は日本が高度成長期へ突進し始めており、経済成長と安保、ベトナム戦争と学