top of page

衝撃が走る! 第136号

  • 2012年11月1日
  • 読了時間: 5分

更新日:2025年4月29日

10月31日、大阪へ戻る新幹線の中、車内の電光掲示板にこんなニュースが飛び込んで来ました! 日本の某家電メーカーが来年3月末決算で「7650億円の損失」を計上見込する見込みだと・・・

昨年も同様の大損失を計上したばかりなのに、今年度もとなると、これはもう日本の家電業界の先行きに大きな大きな暗雲が垂れ込めており、実に深刻な状況なのだと思い知らされて、とても滅入ってしまいました・・・ 今朝の新聞にもこの5,6年の決算状況が掲載されていましたが、赤字体質になっている状況は目を覆うばかりでした・・・

昨年の日本中が驚愕した記憶から半期しか経っていない時期に発表された、その余りにも大きな衝撃に誰もが同じ思いを感じていることと思います。 家電業界と言うよりも、もっと広く、日本人が頑張って築いてきた自信や誇りを、これでもかと引きちぎられている気持ちになりました・・・

実はつい先日、その創業者の経営哲学や家電製品を展示している「歴史館」を訪れたばかりでしたので、その余りにも大きな違いに胸が詰まる思いでした。 「経営の神様」と呼ばれていた数々の伝説や偉業は、もう過去のものなのだろうかと自信を失うほどの衝撃を感じています。 一言で国際化だとか、第三国での生産遅れとか、内需不信だとか、デフレとか、そんな問題を超越した何か根本的な「何か」を感じざるを得ません。

中国や韓国に追い越されたばかりか、徹底的に痛めつけられ、これでもか、これでもかと、やり込められている現状にただただなすすべもないようにすら感じてしまうのは、果たして私一人の偏見でしょうか?・・・ どこか第二次戦争突入前の状況に似てきたのではないでしょうか・・・

どうしてこんな日本になったのか?、日本の大企業はそんなに脆かったのか?、これから日本はどうなって行くんだろう?などと思わずにはいられません。 他人事ではありません。 一人一人の日本人が直面しなければならない問題だと思います。

しかしながら、こんな時代なのに日本の立法や行政は有効な対策も打てず、解散させるとかしないとか、任命責任がどうのこうのとか、円を放出してデフレにカンフル剤を与えるとか、どこか昔流のお金ばかりばらまく時代遅れの対策しか出来ない姿が目立ちます。

日本をこんな国にするぞ!と指し示せない、そんなリーダーのいない国に成り下がっているのが現実です 果たして、日本の大企業がこれほどまで苦悩しているのに、消費税は上げるわ、社会保険料もジワジワと連年に渡って上がるわでは、中小企業の経営者から愚痴も出るのも当然だと言えます。

先ほどの歴史館でこんなビデオがありました。 当時、日本の人材育成についてこれからどうしたら良いかという委員会があり、その創業者も呼ばれて意見を聞かれたとがあったそうです。 その時に、その創業者はこう答えました。

「日本をどんな国にしたいかという目標がないのに、どんな人材を育てたらいいかはないもんだ」と・・・ 時の首相はこれを聞いて苦虫を潰したような表情をしていたそうです。 創業者は続けます。 「国も企業も同じで、企業なら経営者がどんな会社にしたいのかという目標があって、その目標に向かって人材を育てて行ける」と。

正に、今の日本が抱える問題点の本質はここにあります! 国にビジョンがないのです! 明確なビジョンを持ったリーダーがいないのです。 つまり、政治家(=立法)に国家目標がないのです! また、官僚(=行政)にも民がいないのです。 企業と共に、立法も行政も協力して行かなければ国家全体の運営は出来ません。 税収がその典型です。

企業は苦しんだ挙句、リストラを行い、それを公的な税金で支援しますが、やがてリストラされた元社員は海を渡り、海外の同業他社へ再就職して、昔の会社に敵対することになります。 競争相手の製品化に一役買っているのもこれまた事実です。 企業の中で働くことが出来たならば、こんな事態にならずに済んだと思います。

今は世界を市場にしたグローバル経済圏になっています。 グローバルならば、国を超えたレベルが求められます。 この国というレベルを超えた活動に日本は出遅れています。 特に出遅れているのは立法です。 国のリーダーがこうもコロコロ替わる国は先進諸国では考えられません。 日本の大企業の低迷は、ある意味において、国レベルの無策の犠牲者とも言えるかも知れません。

「ビジネス=事業=商売=商い」は、買ってくれる人が何を求めているか、それに対して安く、高い品質で提供することが、原理原則だと思います。 この一点はいつの時代でも不変の原理だと思います。

日本企業は再び、奮起して意地を見せる時です。 日本はそんな歴史を築いてきた国です。 再び人々が一つにまとまり、汗を流し、知恵や工夫を出せば、新しい日本を生み出すことが可能だと私は信じます。 その為にはリーダーが必要です。

試練というには、余りにも自信がなくなりそうな状況ですが、必ずやそうなる日が来て欲しい。 日本人にはそんな力があります。 私も日本人の端くれとして日々の中で頑張ります! 5年後、10年後にどんな日本になっているか? それは今からの私達次第で決まります。 皆さん、頑張りましょう!!!

最新記事

すべて表示
変わった学習法 第297号

私がIT業界で働き始めた頃、よく頑張ったなあと自分を褒めたい程に勉強した時期があり、 その後もその時を思い出して勉強を続けたものです。一言で言えば、人とは違うやり方を経 験したことが自信になったのです。教科書的な勉強法ではなく、自分らしい違うやり方で効 率的に勉強した訳です。どうしても時間は誰にも平等な資源であり、時間の使い方自体を工 夫しないと仕事の質も生産性も上がらないからです。 私は技術者の

 
 
気になった出来事 第296号

今回は日常での思いがけない出来事について書いてみたいと思います。 去る三月下旬の夕方の地下鉄車内での出来事です。乗車した車両の三人掛けシートに明ら かに生活困窮者と思われる中年男性が一人座っていました。髪の毛はボサボサで長く伸び、 衣服は全体がかなり汚れていてあちこちが破れており、両足も膝下から丸見えで履いてい る草履も汚ない様子でした。当人の年齢層も定かには分かりませんが、私の推定では40 代半

 
 
貞観政要 第295号

中国の唐時代の書物に貞観政要(じょうがんせいよう)という、2代目皇帝だった 太宗(たいそう)(在位期間は626年~649年)の言動をまとめた書物があり ます。 呉 兢(ごきょう)という人が 編纂したもので、今から約1400年前の話で す。この太宗の治世下では戦乱が収まり、国情が安定し、人心も落ち着き、犯罪も 少なく、平穏だった時代だと中国の歴史上でも高く評価されているそうです。 その上に米の価格も

 
 

コメント


bottom of page