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  • 執筆者の写真社長

海雲台 第269号

西暦2024年、和暦で令和6年、干支は辰、うるう年の一年が始まりました。

俗説として大きな出来事が起こる年だと言われているそうですが、永く低迷している日本経済が好転して行くのか、政治が良くなるのか、何が起こるのか想像がつきませんが、少なくとも日本経済が上向いて行くことを期待したいです。

国の基盤は何といっても経済です。先進諸国内で低下しつつある日本経済や各種指数が上向いて行くことを期待したいです。今の低迷を続ける日本経済を良くしていかなければならないと願っています。


さて、新年に先立つ昨年11月に、韓国の海雲台という所へ行って来ました。この地名、何か縁起の良さそうな感じがしませんか?海と雲があるとは・・・

今月はそこへ行った話を披露したいと思います。

海雲台はある都市の区域を指すのですが、私も行くまでは大して知識がありませんでした。

韓国の釜山市にある有名なリゾート地で、長い砂浜と海があり、付近には高級ホテルや高層マンションが立ち並ぶ凄い地域なのです。

行ってみて分ったのですが、ホテルやマンションのすぐ前に綺麗な歩きやすい砂浜が延々と続いており、海の中には近代的な海上道路もあり、日本で見かける海辺の風景とは異なる景色でした。

夏場にはその砂浜いっぱいにビーチパラソルが所狭しと並ぶそうで、ギネスにも世界記録として認定されたそうです。夏場に来ればその光景は圧巻だそうです・・・

昼も夜もホテルから直視出来るその眺望は素晴らしく、夜は高層階マンションに明かりが付いて、ちょっとしたニューヨーク感覚でした・・・

簡単に説明すると、ここが海雲台(ヘウンデ)いう場所です。


ここに出掛けた理由は韓国企業とのビジネスマッチング会でした。滞在したホテル近くには国際展示場もあり、釜山映画祭の会場もありました。何年か前に釜山には所用で寄ったことがあるのですが、夜に着いて夕食を食べて一泊しただけなので、記憶と言えば釜山駅や泊まった日本のビジネスホテルとチャガルチ市場と近くの飲食屋でした。確かタラの鍋を食べた記憶があります。釜山タワーも登っただけの記憶があります。

しかし、今回のヘウンデとは全く異なる印象だったので驚きました。今回のヘウンデは大変に驚きました。高層ホテルと高層マンションが海辺の真横に建っていたからです。泊まっていたホテルの部屋からは近くのヨットハーバーや海の上の長いブリッジと車、そして海の眺めにしばし目が奪われてしまいました・・・


ヘウンデの砂浜ですが、粒が揃った、綺麗な砂が長く続いていて夏場には海外客を含め、大勢の人達で溢れるそうです。観光客の多くが海辺の高級ホテルなどに宿泊していて、近くには食べもの屋や飲み屋さんも多く、夜遅くまで賑わうそうです。このような絵はがきのような光景の中ではさぞや日常を忘れるだろうと羨ましい気がしました。

こんなリゾート地には高さ400メートルを超える100階建てのビルもあり、最上階には地上が透けて見えるフロアもあるそうですが、行ってはいません。

釜山は韓国で第二番目の大都市ですが、日本の大阪とはいささか異なる新旧が混在した街です。日本で例えると東京がソウルで、大阪が釜山だそうです。

しかし、ヘウンデに限っては大阪よりニューヨークに近い印象を受けました。特に、夜に歩いたのでニューヨークの夜景と同じ感覚でした。勿論、スケールは違いますが。

夜には付近に住む住民や観光客が海岸近くを散歩していた風景が印象的でした。

食後の運動なのでしょうか、犬を連れた人や年配のご夫婦や若いカップルなど様々な人達がのんびりと歩いていて、とてもいい感じでした・・・


釜山と言えば、思い出す話があります。博多にある明太子の老舗「ふくや」の話です。

ここの創業者は釜山に住んでいたことがあり、戦後に博多へ引き揚げて来て、冬になると釜山で食べた懐かしさから自分達で真似て作ったのが博多明太子の始まりだそうです。

当初は自分達が食べる分だけ作っていたようですが、次第に近所に振舞ったりして、やがて中洲の飲み屋街に酒のさかなとして広まり、その飲み屋へ出入りしていた出張族に知れ渡り、中州で乾物屋か何かをやっていた店へ訪ねて来る人が出始め、商店街の人達も怪訝に思い、その訳が分かると作り方も教えて欲しいと請われ、ふくやは皆にその製法を教えたそうです。それがやがて博多名物になった訳です。しかも特許も取らずに教えたそうで、その心意気に博多の人達は拍手喝采だったようです。また、山笠が資金難だった際にはポンとお金を出したこともあり、その心意気に博多っ子は一層、やまやに惚れたそうです。家業があっても山笠の時には店の旦那衆が祭り馬鹿になるのは、こういった経緯もあるからでしょう。


私はやまやの4代目社長さんの話を聞いたことがあり、その時に社員が一人、博多から東京へ新幹線で向かっていると話され、どうしてそんな話が関係あるのかなと思っていたら、ふくやの明太子を買った東京のお客さんから色が他の明太子と違うのでクレームがあり、どうしても納得されないので社員が説明に向かっているという話でした。ふくやの明太子は無添加なので色が変色したように見えることもあるが、食べても問題はないそうです。ちゃんと対応すれば、そんなお客さんでも99%は必ずお得意様になりますという話を社長はされて凄い会社だなあと感心してしまいました。


話を戻しますが、本来の韓国企業とのビジネスマッチングですが、新型コロナ以降の久し振りの訪韓だったこともあり、以前から仲の良い韓国企業の友達がソウルやテジョンから釜山までまざまざ会いに来てくれました。昼間は仕事して夜に友達と食べて飲んで、旧交を温めましたが、本当に嬉しい限りでした・・・

私が話すと妙に誤解される方もいるかも知れませんが、韓国人の友達は情が日本人より厚いなと感じます。今の日本人には消えてしまった心遣いがあります。

翌日、午前中には帰って行きましたが、こんな再会は本当に嬉しいものです・・・


そのビジネスマッチングでは韓国のIT企業関連で10社以上に会いましたが、やはり、日本との違いを感じます。会社案内ですが多くはノートPCで説明される企業が多く、それも英語版で書かれたものが多く、内需よりも外需を意識して作られています。中には英語で話しかける企業もあります。

韓国は英語教育が盛んで日本との違いを感じます。若者の多くは英語を話するようで、街中で道が分からなくなった時に英語で聞けば大抵は英語で教えてくれます。

今回、ある企業で最初から最後まで英語で話してくれました。恐らくこちらが試されているのかも知れませんし、相手選びを始めているのかも知れません。

何故なら、その企業の経営者層は海外の留学経験者が多くいたからです。

しかし、考えようによっては通訳を介さないで話すと時間を効率的に使えることが出来ます。通訳が入ると効率は半分には落ちます。私の英語力ですが、中学時代から変わっていません。ただ、性格的に失敗を怖がらないので恥ずかしいとは思いません。そんな性分なので普通の日本人よりはいいかもと思っています。

失敗を怖がるよりも失敗を経験して、更に一歩前進する方が得だと思います。

だから、相手が外国人でも割と話しかけて行くタイプなのかも知れません。


さて、今回のコラムも締めくくりに入ります。

日本の話もしておきたい。日本は、もっと早く製造業中心から情報産業中心へ産業転換すべきだったと考えています。GDPも30年間にわたって殆ど伸びていませんし、平均給与もバブル崩壊後は上がっていません。その上、待ったなしで少子高齢化は予想以上の早さで進んでいます。

これから先、先進国で製造業がかつてない程繫栄する先進国があるでしょうか?

私はないと言います。

今まで農業国だった新興国が工業化も進めながら、同時に情報先進国を目指す国はあると思います。例えば、ベトナム、インドネシア、マレーシアなどアジアでも優秀な人材を情報産業へ投入しています。インドはその典型でしょう。広い土地も要らないし、煙突も公害もありません。時差も関係ありません。

優秀な人材とパソコンとインターネットがあれば充分です。

日本も既に製造業の就業社数や売上よりも非製造業の就業者数や売上が勝っているのですから、国家としても産業転換の政策を打ち出すべきです。現にアメリカではかつて日本の自動車が壊されたり焼かれたりしました。経済摩擦です。

しかし、アメリカは情報産業へ転換し始めました。GAFAMがその典型です。

今やそれらの時価総額が日本全体の企業の時価総額を超えます。その上、2022年11月にはChatGPTが世界を驚かせました。生成AIが世の中に出現したからです。

先進国では機密情報漏洩が懸念されていますが、それ以上にこの効能が凄くて、社会が変わるように感じます。生産性や品質も大きく変わって行きます。パソコンが出現した時にも、これで何が変わるか?と思いましたが、今や当たり前のことです。

生成AIもメリットとデメリットを考えるとメリットが大きく、やるかやらないかだだと感じます。特に日本では低いままなかなか上がらない生産性が大きく変わります。上手に使いこなすことが大事で過信はいけないでしょうが、その利便性を経験すれば、情報革命を実感します。

これから社会的価値も変わります。

日本は立法・行政ともにIT化が遅れています。

業態によっては危機が訪れるでしょうが、かつては日本もアメリカへ自動車で攻勢を掛け、アメリカは製造業を縮小し、今や情報産業の中心国になっています。

日本も自ら進路を定め改革に向かって押し進めるべきです。

それにもう一つ。企業の世代交代を進めることです。大企業偏重の考え方では新しい企業は育ちません。優先して育成を図る国策が必要です。

国家的IT事業では大手よりも中小集権企業にチャンスを拡げるべきです。つまり、企業の新陳代謝が不可欠です。変化を好まず、今のままがいい、苦労もしたくないのであれば日本はますます衰退します。少子高齢化とサンドイッチ状態で国力は縮小します。

若者に希望を与えることが必要です。

形骸化した日本の屋台骨を見直し、改革する勇気がなければ、日本は衰退するでしょう。

少子高齢化、社会保障問題、予算の国債化、政治不信、・・・こんなことを考えると企業も大人しく国内在住を減らすかも知れません。企業の海外移転もあり得ると考えます。

広島サミット前に日本はG7国内で給与平均が最下位になりました。

今は幕末の日本です。

鎖国はしていないが、自ら変わる勇気を持ち、行動する時です。





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