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  • 執筆者の写真株式会社ビジョンクリエイト

企軸変動 第109号

平成22年は寅年で、しかも強の寅(元々は五黄の寅が正しいらしい)という、36年に1回の寅年で、いろいろと一身上に起こることが多いと聞きます。

本コラムの第1号(2001年10月号)でも書きましたが、私自身の人生では10年毎に大きな節目があるように思います。10年前も、20年前も、私自身が大きな転機を味わいました。 今年もそうなるかも知れません。 その証拠に、今年は私自身の干支であり、しかも強の寅、そして厄年と重なりました。 これだけでも良くないことが起こりそうな気配がします。

しかし、これらの予感を乗り越えるパワーも強の寅にはあるらしいので、兎に角、その荒波の中に乗り入れ、頑張り続けるしか道は拓けないと思っています。 特に、この1,2年だけでも日本だけでなく世界中の経済環境が大きく変わりました。 このことが我々のような中小企業には将来を暗示しているように思います。それも意外と早く到来する予感がします・・・

ご承知のように20世紀はヨーロッパ、アメリカを中心とした自由主義経済が発展し、世界経済の中心として繁栄して来ました。 しかしながら、その資本主義経済も一部に行き過ぎが見られるようになり、機能だけが先走りし、遂には実態経済の先越しまで行われるようになってしまいまいました。 それらの象徴として、アメリカのサブプライムローンの破綻、リーマンブラザースの倒産、そしてそれに端を発した世界同時不況、繁栄国の経済成長率の低迷・・・など、これらはお金が世界経済の血液であり、しかも先進諸国の実態がドロドロの血液だったことを示すこととなりました。

その直前まで我々はいつもように仕事をしていたのですが、突然、大手製造業や金融業を中心にその余波が伝わって来ました。その結果、大企業から中堅中小企業へと津波が大きくなって伝わるように、今に至る現実となってしまいました。 一方、日本を除くアジアの経済発展途上国は世界の他の国々よりもいち早く立ち直りを見せています。 正にこの事実が、21世紀の世界経済の行方を示していることは、もはや疑う余地がありません。 世界人口の中でアジア人が何割を占めているか?・・・そして、経済がそうなりつつあります。 一度目覚めたそれらの国民意識がどうなりたいと願っているか、貧困に永い間苦しめられていた人々の望みがどれほど強いかということを我々日本人は歴史の中で知っている筈です。

一方、日本は高齢化社会へ急速に入っており、若年層の減少や物質的満足度の飽和、或いは食料の潤沢さなど、危機感とは程遠い自由主義経済の発展国になっています。 しかし、これからは残念ですが、国力は低下し続けることに間違いはありません。 その証拠にいろいろな世界ランキングが日本はどんどん落ちています。 決して、世界ランキングのみが幸せの指標ではないでしょうが、その目標や道標が国の指導者や指導層に明確化されていないのは事実であり、これからも日本の迷走は続くと思います。

こんな中、我々中小企業はどのような目標を掲げて経営を行うべきなのでしょうか?・・・ 難しい舵取りですが、舵を切らないと必ずや暗礁に乗り上げ座礁することは明白です。 そうなったら、会社は勿論のこと、社員、家族、お取引先などに大変な地獄に陥ってしまいます。 今の内にどうしても、舵を切り直さないとなりません。

ではどの方向へ舵取りをしたら良いのでしょうか?・・・ 私はこう思っています。 先程も書きましたが、21世紀はアジアの時代に間違いはありません。それも中国から東南アジア、インド、中近東、そしてアフリカにまわがる大ユーラシア経済圏の勃興です。 その中に日本が仲間に加わっているか?・・・という疑問です。 自主独立精神の強い国々が繋がっていますので、大変な努力が必要だとは思います。 しかし、幸いかな当社は零細企業ですので、国内市場も我々には十分な程の大きさがあります。 一つは、その国内市場へ従来とは異なる商品や提供方法を実行しなければなりません。 何故ならば、従来までの人を中心にした事業経営では成長が期待出来ないばかりか、低迷する国内景気の影響で商品やコストの引き下げが慢性化することは避けられないからです。ここにチャンスもある訳です。 もう賃金が上がるとか、雇用が保証されるとか、労働者の権利が守られるとか、・・・そんなことばかりが言えない、根本的な経済変革が必要なのだと思います。 国ですら借金だらけですし、税収確保も色褪せて来ています。 明治維新のように、これからの国作り、目標設定が不可欠だです。それは企業にも同じです。

当社は一昨年に小さい舵ですが、切り替え始めました。 これからは人ではなく、付加価値のある商材を中心にした事業(発信型企業)へ向かって進みます。誤解しないで頂きたいのは 人が企業そのものであることは何も変わりません。 労働集約的な事業ではもう駄目だということなのです。

二つ目は、日本人も韓国人も中国人も台湾人もその他の国の人も関係なく国際人が企業には必要だという点です。 国際人も国際取引も育成しなければ生き残れない時代になって来るのではないでしょうか?・・・ これから3年後を考えてみて下さい。余り変化はないかも知れません。しかし、5年後は?となると変化があるでしょうし、10年後は全く分かりません。 大きいから・・・小さいから・・・は大して重要ではない経済社会に向かっていると思います。 今は、そんな時代の変わり目が到来して来ていることを実感します。 正に、企業の軸が変動する「企軸変動」の時代到来です。 大地震のメカニズムと同じで、今、経済の地下で歪が溜め込まれて、やがて大きな変動が一挙に来るのではないかと思います。 それらが見える人達が生き残って行くのではないでしょうか?・・・ 今は静観する時ではなく、リスクはあってもその変化へ向かって行動する時です! 今まさに世界経済の大変動期に入ったことだけは確かなのですから・・・

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