• 株式会社ビジョンクリエイト

国民審査


今年も一年間の最終コラムとなりました。

毎月、書き始めてから既に20年余りの年月が過ぎました・・・

人間で例えると生まれた赤ん坊が成人した年数になり、結構、永いなあと感じています。

半面、その年数の割には文章は上達していませんし、誤字・脱字や稚出な文章も多くて恥ずかしい限りです。

しかし、私が作成した文面であり、この程度かと思って頂いてお読み下さると有難いです。

作家のように校正してくれる人もいませんので時折は読み返してこっそり修正しています。

このことも私の作風だと思って頂ければ大変助かります。どうかご容赦を願います。

私は文章を書くことは好きですが才能がない分、期待せずに寛容の精神でお読み下さい。

それでも私にとって大事なことは、下手でも続けていくことだと考えています。

年輪を積み重ねるという表現がありますが、私も少し幹回りは太くなったかなと思います。

やがて、年老いて、幹も枝も朽ち果てていく時が必ずやって来ます。

それまでは頑張って書き続けようと思っています。


衆議院選挙

さて、話は変わりますが、今年の10月31日(日)に岸田新総理誕生後、衆議院解散とその選挙が行われました。衆議院総数465名が改めて国民投票により選出されました。

自民党は改選前と比べ議席を15名(5%強)減らし、立憲民主党は議席を13名(約13%)減らしてしまいました。

結果論で言えば、自民党が立憲民主党に勝った選挙でした。一方、大きく躍進したのが「日本維新の会」で、一挙に30名も衆議院議員を増やし合計で41名となり、衆議院政党として第三党へ躍進しました。特に、関西では破竹の勢いと強さでした・・・

また、今回の選挙では古参の現職議員が落選するなど、時代や世代の変化も感じました。

そもそも人口減少が進んでいる中、参議院議員総数245名と衆議院総数を合算して710名の国会議員は多過ぎると私は考えます。

議員総数の見直しもすべきではないかと考えている一人です。


更に、情報社会にあってはIT活用も国を挙げて進めていく中、どうしてこんなに多くの国会議員数と経費が必要なのだろうかと感じます。

公職選挙法で定数は定められていますが、改正すれば済む話です。

地方行政が独自性を持ちつつ多岐に渡る地方行政になりつつある中、国会議員数もそれなりに必要でしょうが、日本は少子高齢化の速度も世界的に特出しており、全国を情報通信網を充実させ即時化しつつある中、議員数も減らして良いと考えます。選挙や議決もIT機能を駆使すれば時間も労力も軽減されます。何よりも政治や行政の実行力を最も改善して欲しいです。

また、移動という問題は高齢化の進んだ人達には大きな問題です。移動はインターネット活用で代行出来ることが結構あります。特に役所業務はその典型だと思います。

業務効率や利便性、コスト性が低く、情報社会に対応した新しい役所業務は幾らでも改善できると思います。まずは縦割行政の無駄を見直し、再構築することです。日本の立法や行政は封建社会の身分制度もどこかに見え隠れし、所轄官庁や議員の覇権争いもあって、国民の利用効率は後回しにされて来たのではないでしょうか?・・・

役所へ出掛け、お金を払って自分の書類を貰うというシステムは今ならパソコンやスマホで電子化すればその場で処理出来ます。書類を持ってあちこちの役所へ行くなど情報社会ではナンセンスです。現に、お隣の韓国は国民を中心軸に行政改革が行われ利便性が日本よりはるかに高いです。

日本でも最近は期日前投票が盛んになりましたが、投票期間を複数日にしても良いかも知れません。今は有権者の事情も多岐に渡り、投票率を上げる対策の一つにもなるかも知れません。利便性や効率性を高め、投票率を上げることが現代の選挙では大事です。

さて、今回の選挙で一番腑に落ちないのが最高裁判所裁判官の国民審査です。今回の本題はこの馴染みの薄い話についてです。


馴染みの薄い国民審査

私達は国会議員をテレビや新聞や雑誌などで知ることが多いですが、それでも露出度の高い議員はよく知っていますが、逆に知らない国会議員も大勢います。

しかし、最高裁判所裁判官は名前や業績を知っていますかと聞かれると、これはもう殆どの国民が裁判官の名前も略歴も担当した裁判すら分かりはしないと思います。

それに、裁判官に任命されてから間もない裁判官は最高裁判所での担当事例もなく、略歴や趣味などが国民審査用に配布された資料に記載されています。趣味が山登りとか書かれてあっても、それが最高裁判所裁判官に相応しいか判断しなさいと言われても、適切な資料とは言い難いものです。下級裁判所裁判官時代の略歴も書かれてありますが、まず素人の私達には何の事か分かりません。もっと正直に言えば、何故、こんな審査が衆議院解散後の選挙の際に行われるのか、その理由や背景すら知りませんし、選挙管理委員会すら教えてもくれません。

しかし、この国民審査は日本国憲法第七十九条第二項で明確に定められているのです。

恐らく、戦後の日本を民政化するにあたり憲法を急いで作り、その中に世界でも珍しい最高裁判所裁判官の罷免権を国民に委ねたのだろうと思います。

国民審査にて有効投票者数の過半数を持って裁判官が否認された時、その裁判官は一定期間後に罷免(解職)されます。罷免は衆議院選挙結果の告知日から30日後となっています。

最高裁判所裁判官が国民審査を受ける時期ですが、最高裁判所裁判官に任命されてから初めて行われる衆議院議員総選挙時と、その審査から10年を経過した後に行われる衆議院総選挙の際に再審査を受け、その後も同様に審査されると日本国憲法に憲法定められています。ややこしいルールです。ちなみに衆議院の任期は4年ですが、この任期を全うしたことは少ないです。それだけ任期中に解散されるのが衆議院なのです。


しかし、日頃、国民と接点のない最高裁判所裁判官に対する否認など情報の少ない国民に出来るとも思えません。それでも、この国民審査は憲法に明記された条文です。民主的で良かれと考えられたものでしょうが国民に縁の遠い審査です。

そもそも、最高裁判所裁判官は内閣が任命しますが、最高裁判所長官は内閣の指名により天皇が任命します。内閣の任命と天皇の任命とは大きく異なります。それだけ最高裁判所長官は重要なポジションなのです。下世話ですが、報酬も内閣総理大臣と同額なのです。

最高裁判所裁判官のキャリアにもいろいろあり、高等裁判所長官経験者や弁護士出身者、大学の法学部教授や検察官の経験者もいますし、民事出身者も刑事出身者もいて、最高裁判所として裁判官のバランスを重視した経歴や出身から選出されているそうです。ここは確かに重要な選出基準だと思います。


日本国民には馴染みが薄い世界ですが、国民審査は憲法で定められていますので従うしかありません。衆議院議員として投票したい人がいない時には無記名で提出する人もいますが、最高裁判所裁判官の国民審査の場合、何もしなければ賛成となり継続となります。国会議員選出とは真逆の方法で選出されるのです。

国会議員は小選挙区では国会議員の実名を書き、比例代表では政党欄に〇印をしますが、最高裁判所裁判官の罷免には名前の上に×が必要です。統一した方が間違いは減るのに何故、改訂しないのでしょうか?・・・〇はOKで×はNGだからでしょうか。

議員投票ではしっかりと自分の意思を投票出来ますが、最高裁判所裁判官の審査ではしっかりとは言い難いのが実情です。最高裁裁判所には1名の最高裁裁判所長官がいて14名の裁判官がいますが、最高裁判所には裁判へ全員が参加する大法廷(定足数9)と5人ずつで構成する三つの小法廷(定足数3)があります。

最高裁判所の仕組みも知らないのに裁判官の審査を行うことに意義があるのかと問われると、意味があるとは思いますがじゃあ誰が良くて誰が良くないとは判断出来ないです。

衆議院解散後に国民審査を行うことの関連性も分かりません。参議院では解散がないからなのでしょうか?衆議院解散と国民審査の間には別段の関連性もないと思います。

やはり、衆議院と最高裁判所裁判官の国民審査の関連性が分かりません。

更に、海外在住者にはこの国民審査権がなく違憲だと提訴されていますが、二審ともに違憲判決が出ています。もし上告して最高裁まで行くと、自分達の国民審査が海外在住者には違憲と判断されている裁判を最高裁判所で行うのです。私は国民審査こそ憲法改正案として提出されて適切ではないかと考えます。


日本国憲法

さて、ここまで読んでいると問題になりそうなのが日本国憲法です。

日本は太平洋戦争での敗戦によりポツダム宣言を受諾し、その執行を監視・促進するGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)が東京に置かれました。

そのトップがアメリカ軍最高司令官であるマッカーサー元帥です。日本へ赴任し、日本を民主的な国家へ生まれ変わらせる役割を持っていました。

しかし、当時はロシアが日本を共和制へ移行させたい思惑と北海道占領への思惑を持っていたと言われており、そのことに気付いたマッカーサーはいち早く日本を民主的な憲法の下で制定する必要があると考えました。最初は日本政府へ憲法の草案を考えさせたそうですが、とても民政化に程遠いものだったのか、マッカーサ―はGHQの民政局長であったホイットニーに命じて僅か1,2日で草案を書かせたものに手を加えたものが1946年11月3日に公布されたのが今の日本国憲法です。

今、私達が大事にしている日本国憲法は僅か2日、長くても2週間で作られたという憲法だそうです。


もっと正しく言えば、ロシアに脅威を感じながら、急いで民政国家を作り上げていく為にGHQが中心になって作ったものが今の日本国憲法なのです。

その日本国憲法は103条、A4サイズで14ページしかありません。

私達日本人は自分達の憲法を読んだことは少ないと思います。この日本国憲法は世界の中では短い方で、韓国は倍近く、ドイツは5倍近くもあるようです。

また、74年前に施行された憲法ですので時代と乖離している条項等もあります。

自衛隊の解釈などその典型だと私は考えます。専守防衛だけで今の日本は守れないと考えます。戦争を肯定す訳ではありませんが、専守防衛だけでは実際には勝てないと思います。

引き分けがあれば良いのですが現実にはそれはありません。

勝つか負けるしかありません。現代戦は当時とは兵器も戦い方も全く異なります。

負けたら自国を守ることは出来ません。

しかし、今の憲法を改正するにはその条件が簡単ではないのです。むしろ、改正が困難なことを考えられた仕組みに作られているのではないでしょうか?・・・

何が何でも無条件に憲法改正反対というのは私には無理があるように思います。

変化する時代の中で国の発展と安全を考えると、変えるべき部分は変える方が正しいと思います。


さて、話は戻りますが最高裁判所裁判官の国民審査が何故、こういった衆議院総選挙後に行われるのかは日本国憲法に明記されているからとしか言えないと思います。それだけです。どんな背景や理由があってそうなっているのかは分かりません。しかし、馴染みの薄い国民審査であることは国民自身がよく知っています。

投票所に行くと渡された資料にこんなことが書かれてありました。罷免したい裁判官のみ名前の上に×印を書いて下さい。誰もいない場合は、審査記入用紙を受け取らなくても結構です。こんな文意でした。

調べてみると×印以外の〇印や△印などは無効票となり、空白は信任となるそうです。国会議員の投票とは記入方法が異なるのです。ややこしいですね。


この国民審査は国会議員選挙とは関係を無くし、別の時期に独自の国民審査を行う方が分かりやすいし意味もあると思います。

こういったことが影響しているのか分かりませんが、日本国憲法が施行されてから最高裁判所裁判官が罷免されたことは一度もありません。切り離した方が審査結果も変わると思います。


最後に

本コラムでは衆議院総選挙後に行われる、最高裁判所裁判官の国民審査の話を中心に日本国憲法に関した話も紹介しました。

現実社会は政治や戦争や世論や諸外国との関係などにより、改正されていくことが一般的なのでしょうが、日本国憲法は施行以来、一度も改正されたことがありません。


企業にも社是や経営理念というものがあり、決して変えてはならない不変のものとは私は考えていません。時代も変われば事業のあり方や考え方も変わると思います。変わらないのはそこに経営の3資源があり、企業活動は成長することが大事なことです。

反面、この世に永遠のものなど存在していないと思います。


憲法も改正が叫ばれる時もありますが、そんな短い期間で作られた憲法なら修正を加えるべき条項はあると私は考えます。人間社会に不変なものは少ないです。自国だけでなく他国もある訳であり、そこも考えねばならないことも歴史が示しています。


今回、取り上げた最高裁判所裁判官の国民審査も国会議員数定数も現行の日本国憲法に現実的に合わないなら変えていくべきだと私は考えます。

何度も言いますが、現在の日本国憲法は昭和21年11月3日に公布されたもので、翌年の5月3日に施行されました。それから70数年が過ぎています・・・

日本国憲法も変えるべき所は変えるべき時期にあると私は考えます。

反面、政治がしっかりしないと国民は幸せにはなれないということは事実だと思います。

最新記事

すべて表示

新年あけましておめでとうございます。 令和4年の干支は寅ですが、更に今年は五黄の寅という、36年に一度やって来る特別な 一年になります。 聞き慣れない言葉かも知れませんが、中国の九星気学という易学と十二支の関係で起こる年だそうです。 中国では九星の一白水星・二黒土星・三碧木星・四緑木星・五黄土星・六白金星・七赤金星・八白土星・九紫火星の9種類に分け、十二支と併せた関係を運命や運気を占うことをやるそ

まえがき 2021年9月16日の午前(現地時間は15日午後8時)過ぎ、アメリカ・フロリダ州にあるケネディ宇宙センターから人類初の宇宙飛行士を乗せない有人ロケット(船名はクルードラゴン)が打ち上げられました。高度575kmというISS(国際宇宙ステーション)よりも100km以上も高い宇宙空間を、地球一周1時間半というスピードで周回する快挙を成し遂げました・・・ 高度575kmとは外気圏と呼ばれる宇宙

私は毎日のようにu-tubeを観ていますが、並行してNetflixで映画やドラマも観ています。 Netflix社は1997年にアメリカのカリフォルニア州スコッツバレーで設立され、今はシリコンバレーに本社を構えています。 ストリーミング映像配信事業で急成長して来たIT関連企業であり、Netflix加入者数は現在、世界中で2億人を超え、まだまだ増加中です。欧米や南米、そしてアジア諸国に拡がり、日本には