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改革の年 第198号

平成30年。 新年、明けましておめでとうございます。 いよいよ平成30年という、大台の節目が始まりました・・・ この一年間をどんな年にしようかとあれこれ考えられた方も多いだろうと思います。

私もここ最近ずっと考えていました・・・ それで「改革の年」にしようと決めました。

日本は今かつてない程に経済が好調で、大手企業の利益も大きく伸びています。 全国的にも働き手が不足しており、就業人口はかつてない規模へと増えています。 しかし、反面、少子高齢化で人口は減る一方で、働き手は性別や国籍も含めて多様化も 進んでいます。 また、日本の強みであった製造業もアジア諸国の台頭により価格競争力も低下し、良い 製品が作れるだけで売れる時代は終わりつつあります。 しかし、産業のソフト化は遅れており、欧米やアジア諸国のような計画的で国家投資も 遅れています。更に、規制改革はもっと遅れています。 コストという、日本がこれから働き方改革を中心に新しい国家戦略を実現しない限り企 業単位の競争だけでは法の壁があり、非常に厳しいものがあると思います。

高い技術力だけではもはや日本は成り立ちませんし、少子高齢化にシフトした新しい雇 用や法改正、海外からの多様性の取入れや新産業群の育成なども不可欠です。 AI技術も欧米と中国、韓国に比べ遅れており、日本の存在は薄いと聞きます。 独創性、アイデア、デザイン、多様性、働き方、国際性なども遅れています。 このような結果、日本は徐々に世界諸国に比べて競争力が下がるものと思います。 悲観的なことばかり書いていますが、実は日本には大きな潜在力があります。 それは教育に裏付けられたレベルの高い知識や正直で良く働く国民性です。 このような国は世界広しと言えどもそうはないと私は思いますが、それだけでは世界の 国と競争して行くには弱いと思います。

それでも日本は違うんだという日本人も多いですが、私は間違っていると思います。 もはや、長時間労働で生産性の低いやり方では国際的な市場での競争力は劣ります。 情緒的で人間観に基づく仕事観や仕事振りではもはや競争力の低下を招くことは避けら れません。 日本人は永い間、農耕を中心に集落を作り、同じ価値観で暮らし、異なる考えや血が混 じることを避けて暮らして来ました。 その結果、同じ法律、同じ集落内なら皆で助け合い、異なる考え方や異なる地域との交 流は避けて来ました。

しかし、情報化社会となり、他の国や習慣や生活、文化、政治、経済、人種との交わり が一般化すると、その受入れに戸惑いを感じ、どうしても閉鎖的で発言力の少ない特徴 がデメリットになりやすいものになっています。 日本人は慣れるまで、交わるまではそれなりの時間がかかります。 英語を話せることは世界の共通語を話すことであり、5%の日本人しか話せないことは、 世界に情報発信する力が劣ることになります。 このことがこれから5年、10年、20年後にどのような影響を日本人や経済や相互理 解に与えるのか心配しています。 兎に角、交わることが大事な時代になっていると感じます。

また、日本社会を取り巻く環境に対して新しい技術、知識などには敏感でも立法や行政 の制度や考えは遅れていますし、内なる改革力も感じません。 周囲の外圧によってのみ行政も立法も重い腰を上げているのが実態です。 行政は三権分立の筈ですが、実際には立法の下にあるように見受けます。 行政自ら立法と争う様子もありませんし、明治以降100年以上が経ちますが、相も変 わらず。お上的で、各種役所の考え方も統一性に欠け、税制の考え方すらバラバラです。 役所は統一したらいい。無駄も省けるし統一性のない税法の考えも改められます。 このような時代に生産性を求めるなら立法や行政こそ率先して取り組むべきです。

さて、最後に話を戻しますが、当社では以下の改革に順に着手します。  ・労務改革  ・営業改革  ・管理職改革  ・役員改革  ・技術者改革  ・職制改革  ・給与改革 また、これらに並行して将来構想への計画策定も進めます。

詳しい内容は企業秘密なので公開は控えますが、このままではダメだという想いが私には 強く、変えていかねばならないと決意しています。 この根底には情報化社会はまずます拡大し、多岐に渡る市場が拡大しリスクとチャンスが 更に増大すると考えるからです。 変化を好まないのは分かりますが、それでは進歩も改革も起こりません。 変化が起きるからチャンスがが生まれるのであり、あらゆる事がチャンスであり、リスク であると考えます。 しかし、リスクに対しては覚悟して取り組まない限り、ごく普通の小さなIT企業にチャ ンスはありません。

日本は暮らしやすい、真面目で、よく働く人が多い良い国ですが、反面、変化には鈍感な 国だと思います。 しかし、変化したからこそ、封建社会から近代化へ向けて明治時代の躍進もあったし、ど この国の植民地にもならなかったし、第二次大戦後の何もない焼け跡から奇跡の復興をな し遂げました。 日本は良い国です。 果たして2020年以降、2025年以降、日本はどうなるのでしょうか?

私はその先まで発展を続ける企業にしたいと願っています。 その為に今年から上記の改革を始めます。 今年も一生懸命に働きます! 労働の価値は時間ではなく成果です。。 このことを確信しています。

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