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創造性 第48号

本稿を書いているのは8月の下旬なのですが、日中は暑くても朝夕には微妙な気候の変化が起きています。 都会の喧騒の中、ヒートアイランドの中では、人間の持つ五感が働きにくいものです。 が、一歩、都会を離れて地方へ行くと、格段にその変化を感じます。 水道水の温度、空気の湿度、朝夕の涼しさ、暗くなる時刻、夕焼けの色、果物や魚の種類、夜空の星座・・・・こんなものが変化しています。自然は正に偉大です。

私が学生の頃、何かの本で「自然科学の発達は人間の創造性に由来する」という文面に出会いました。 古代ギリシャでは夜毎見られる星に、名前を付け、神話を語り、哲学が生まれ、そして幾何学も生まれ、徐々に自然科学の礎になったという内容でした・・・ 私はこの話が好きで、現代社会のあらゆる科学技術の類も、源を辿るとこの「創造性」に行き着くのではないかと思っています。

1903年、アメリカでライト兄弟が初めて空を飛びました。 以来100年余り、人類は宇宙にさえチャレンジしています。 これも原点は「鳥のように空を飛びたいという」単純な明快な創造性だったと思います。 腕に羽根をつけて飛んでみたり、高いビルから飛び降りてみたり、3枚もある翼の飛行機を作ってみたりと、ありとあらゆる工夫が「人間の創造性」から生まれました。

また、相対性理論で有名なドイツ生まれのアインシュタインは、幼い頃、子供なら誰もが口に出す素朴な疑問や質問に対し、何事も優しく分かりやすく教えてくれた叔父さんを通じて考えることの面白さに興味を持ったようです。 そして、決定的になったのは、工場で余った天測儀を叔父がくれたのです。 天測儀は航海中に星の位置などから自分の居場所が分かるのですが、ここから自然と幾何学への興味につながったようです。 小学校での成績は悪く、劣等生ではなかったかと思います。 この幾何学との出会いがアインシュタインの「創造性」を刺激したのだと思います。 こんな話を後年、彼はしています。 「難しい方程式ほど間違っている可能性が高い。真理は単純で明快である」と。 事実、彼が世に出したエネルギーの法則は単純明快なのです。 (E=mc2。エネルギーの量は不変だという法則)

このことは企業社会にも同じことが言えます。 企業活動で起きる種々な問題点の「真理」は単純なことが多いのですが、難しくなっているのは、その周辺の人間関係や問題点の抽出の難しさから来ているように思います。 何かにつけ「難しいなあ」というセリフは、問題の本質を探し出し解決策を簡単に集約することを指してではなく、人間関係を丸く収めようとする無意識な本能から生まれるように思います。 本当に本質を求める人にとっては「真理は単純」なのだと思います。 「本質と事象」、「目的と手段」、こんな言葉の中にもその根本的な違いが表れています。 「事象と手段」は簡単に見出されるのですが、「本質や目的」はなかなか難しいのです。 例えば、私達は仕事が遅れたとき、「どうするのか?」と上司からよく聞かれます。 技術者の多くは「残業や休日出勤で対応します」と答えます。 上司もある程度は納得します。納期厳守を第一優先と考えるならば、今、根本的な話をしても納期には間に合わないからです。

しかし、その後に根本的な解決を図っておかないといけないのですが、それ程多くは見かけません。 そもそも、時間は誰にも共通な資源であって一日は24時間しかないのです。 その資源を使う解決策は最後の最後にやるべき解決への手段であって、その前に見直して潰さなければならない問題点がある筈なのです。 それを見つけなければ、解決しなければ、問題の本質は改善されません。

この為には「創造性」が必要なのです。 分かりやすく言えば、誰かがやっている良い方法があれば、素直に「真似」すれば済みます。何も我を張る必要などありません。これには創造性は必要ありません。 しかし、人真似が嫌、自分だけの方法で解決したいとか、人の作った解決方法では満足しない場合には「創造性」がなければなりません。 見本がないのですから、自分を信じて、自分の創造性を駆使して、新しいやり方や方法を独自に生み出さなければなりません。 これが「生みの苦しみ」ではないでしょうか?・・・・ 生み出されば、それはもうコロンブスの卵で他の人が真似して行きます。

創造性は一朝一夕に身につくものではありません。 自分の置かれている環境、性格、能力、情熱、執念、気付き、感性、何かそんなものに左右されるのかも知れません。 しかし、この創造性は実に大事なものです。 極端に言えば、星を見ていて星座を思いつき、物語も作り、自然科学を生み出し、それが現代社会の基盤技術の礎になっているのですから。

たまには、夜空を見上げ、先人達の創造性に思いを馳せるひとときがあっても良いのではないでしょうか? 絶え間なき人間の営みと自然、それらとの調和が問題視されています。 これこそ、創造性なくして解決は出来ないのではないでしょうか・・・ 人間だけに与えられたと言われている「創造性」をどう使うかに、地球の運命もかかっていると私は思います。 だって、小さい頃、温度が34度とか35度とかしょっちゅうありましたか?・・・ 果物や野菜の本来の美味しさ、憶えていますか?・・・ 世の中、こんなに危険でしたか?・・・ 創造性は人間にだけ与えられた優れた能力であり、自己や企業、あるいは社会ですら良くして行くものではないでしょうか?・・・・ また、そういう方向での使い方が今、最も必要なのではないでしょうか?・・・

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当初、今月は別のタイトルを考えていたのですが、たまたま観ていたYouーTubeで懐かしい歌手が歌っているのを観てしまい、自分の10代後半から20代始めを思い出してしまいました。その当時の友人や東京という大都会での生活や風景などが懐かしく思い出され、年を重ねた今になって懐かしい思い出となったその頃の話をさせて貰います。 私が若い頃は日本が高度成長期へ突進し始めており、経済成長と安保、ベトナム戦争と学