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志 第47号

  • 執筆者の写真: 株式会社ビジョンクリエイト
    株式会社ビジョンクリエイト
  • 2005年8月1日
  • 読了時間: 4分

更新日:2022年3月18日

つい最近、こんなことがありました。 会社の始業前、私宛に国際電話がありました・・・ 「誰から?」と聞くと、「英語ですわ」と社員さん。 まだ9時前のこんな時間に、外人の知り合いも殆どいないのに、ひょっとして随分昔に習っていた英会話スクールのカナダ人教師だったドウェインからかなと思いました。 ドウェインなら時差に関係なく、朝から電話をかけてくる位のことはあるかもと思いました・・・ 彼とは先生と生徒ではなく、友達同士になってしまい、スクールではテキストなしのフリートーキングでやっていました。

こう書くと私に会話力があって上手そうに思われる方もいるかも知れませんが、私の英語は中学程度の単語程度で、兎に角、体当たりで話す英語なのです。 私は英語を勉強とは思っていません。話すのが英語だと思っています。ですから、下手でも単語を知らなくても、まずは話すことが英語だと思うのです。 だから話します。マクド内の外人さんや大阪城の外人さんへ話しかけたこともあります。 結構、皆さん対応が親切で、以外にも英語圏以外の方も多いのです。 職業もバラバラ・・・ジャンボ機の機長もいれば、機械か何かを売っている人、日本で英語を教えている人、外人バーの女の子など実に様々です。

話を戻しますが、その受話器を取ってみると、女性の声で 「Hello、are you Mr.Hashimoto?」と第一声・・・ 「誰だろう、この人は?」と思っていると、直ぐに 「Did you remenber me?」 「This telephone from Korea・・・・」 ここで、さすがにハッとしました。アッ、あの子だ、名前はえーと何だっけ??・・・

3年前、社内研修旅行の帰りの機中で知り合ったソウルの女子大生(当時は)でした。 その子は女子大生ながら、海外旅行(主に日本)の添乗員アルバイトをしていた子でした。 初めて大阪に行くので、かなりいろいろなことを心配していました。 しかし、ツアーのホテルが私の下りる駅の手前ということもあり、結果的に私が皆さんをホテルまで送って行ったことが縁となって、暫くの間、メールや手紙のやり取りをしたのでした・・・

彼女の名前はキム・ヒョジュン・・・以下は電話のやり取りです。 「ひょっとして、今、日本に来ているの?」 「いや、そうではありません」 「大学を卒業してからはどんな仕事をしているの?」 「ホテル・マネジメントをしています」 「へー、それは凄いなあ~」(私にはどんな仕事なのか全く分かってはいませんが) 「あなたは韓国に来ないの?」 「いやあ、あれから行っていません」 「韓国語を勉強すると言っていたけど、やっていますか?」 「・・・・・・・・・・」 「ごめん、やっていません」 ここで私は少しばかり落ち込みました・・・

金さんは一生懸命に勉強して日本語が上手なのに、私は韓国語を勉強すると言いながら、殆どしていませんでした・・・テレビで暫くの間、続けて観ていた位です。 (ちなみに、そのテレビ番組もユンソナさんという韓国から来た女優さんが出演していました。 余談ですが、最近の外国語番組にはタレントや有名人が出ていて結構面白いのです)。

キムさんは英語がうまい上、日本語も少しは話すのです。 私は約束を守っていないことに気が引けました・・・ 折角、日韓合同のワールドサッカーが開かれた年に訪れ、その親交の余韻の残るソウルからの帰途で知り合った年齢差が30歳も違う金さんとの約束を守っていなかったのです。

ただでさえバツが悪いのに、またまたこんな調子のいい事を言ってしまいました。 「必ずまた、韓国へ行くからその時には再会しましょうね」と・・・ 「嬉しいわ、楽しみにしているわ」 あーあ、とうとう言うてもうた?!・・・・ ハングルを勉強しないと今度こそキムさんに何か言われるなと思いました。 今、私が話せるハングルは以下の二つだけです。 「アニョンハセヨ」 「カミュサミュダ」 たったのこれだけなのです。

日本では今も韓流ブームが続いています。 ビデオショップでは専用コーナーが設けられ、シリーズものが沢山並べられています。 私もある女医物語をテレビで観ています。 何がどうかと言われても、不思議な面白さがあって、つい観てしまいます。 文化、風習、礼儀、作法、親兄弟、食べ物など全てが違うように思います。 日本のものに比べて新鮮な感じがします。 それに寒さが半端でないように思います。 白い息を吐きながら屋外で平気な顔をして話をしているシーンなどは驚きます。 こんな国が隣にあるのです。それも国内と飛行時間が変わらない所にです。

言葉というものについて、改めてこう思います。 「人を理解する、人を許せる、そんな手段ではないか」と。 だから、今度こそハングルを少し話せるようになっておきたいと。 幸いにして日本語とハングルは主語+修飾語+動詞の構文ですので、英語とは違い 話しやすいのではないかと思っています。 また、文字も仕組みがあって簡単に理解できると聞いています。

今度こそ、本当に少しばかりは話せるようになりたいと思います。 そして、キムさんと必ず再会を果たそうと思います。 頑張ります!

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