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vol.136 -「改正電子帳簿保存法への対応」

■電子データの保存が義務化 ~ 改正電子帳簿保存法とは ~

電子帳簿保存法とは、国税関係の帳簿書類をPDFなどの電子データで保存することを認める法律です。


これまでは、電子データでの保存は義務ではなく、あくまでも希望する事業者は電子データで保存しても良いし、これまでどおり紙で保存しても良いというものでした。しかし、令和3年の電子帳簿保存法の改正により、メールやインターネットなどによる電子取引でやり取りした領収書や注文書などの電子データは、印刷して紙での保存が認められず、授受した際の電子データのまま保存することが義務付けられました。


そして、この電子データの保存義務化は令和4年(2022年)1月1日から施行予定となっていました。


社内の書類の電子化対応  | 株式会社ビジョンクリエイト
業務のために保存されていた大量の書類

私の周囲ではこの電子データ保存の義務化を知らないという方がほとんどで、慌てて対策を検討された方もいました。また、当社にも昨年の秋頃からツール作成の依頼やシステム改修のご相談が増えるなど、年末にかけて慌ただしい動きも見られました。


しかし、2021年12月10日に「令和4年度税制改正大綱」にて、令和5年(2023年)12月31日まで2年間の猶予期間が設けられる方針が示されました。一先ず猶予が設けられた訳ですが、猶予期間の間にしっかりと対応しておく必要があります。

では、どのような対応が必要なのでしょうか。



■単に電子データを保存するだけではNG

PDFファイルなどの電子データを単に保存すれば良いという訳ではなく、以下のような要件があります。

  1. システム関連書類の備付け(自社開発システムを使用する場合のみ)

  2. 見読可能装置(PC等)の備付け

  3. 真実性の確保(タイムスタンプや事務処理規程の備付け)

  4. 検索機能の確保

比較的容易ですが、厄介なのは「4.検索機能の確保」で、次の要件が定められています。

 ① 日付、金額、取引先ごとに検索できること

 ② 日付や金額の範囲指定ができること

 ③ 2つ以上の任意の項目を組み合わせて検索できること

但し、税務署からの電子データのダウンロードの要請に対応できるようにしている場合は、②③は不要となります。


日付、金額、取引先検索の例
システムによる日付、金額、取引先検索の例

国税庁のホームページにある「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」にこれらの要件に対する対応例が示されています。



【回答】
例えば、以下のような方法で保存すれば要件を満たしていることとなります。
1 請求書データ(PDF)のファイル名に、規則性をもって内容を表示する。
 例) 2022年(令和4年)1031日に株式会社国税商事から受領した
    110,000円の請求書
     ⇒「20221031_㈱国税商事_110000」
2 「取引の相手先」や「各月」など任意のフォルダに格納して保存する。
3 【問24】に記載の規程を作成し備え付ける。
  ※ 税務調査の際に、税務職員からダウンロードの求めがあった場合には、
    上記のデータについて提出してください。
  ※ 判定期間に係る基準期間(通常は2年前です。)の売上高が 1,000 万円
       以下であり、上記のダウンロードの求めに応じることができるように
       している場合には、上記1の設定は不要です。

 (「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」より一部抜粋

   https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/sonota/jirei/4-3.htm


上記のとおり、事務処理の規定を作成し、ファイル名に「取引日」「取引先名」「金額」を含むようにしたり、取引先や月毎にフォルダで管理すれば要件を満たせるようです。

また、ファイル名に連番を付して索引簿で管理するという方法も示されています。


しかし、実際の運用を考えた場合、担当者が1~2名程度であれば上記のような運用も可能だと思われますが、会社規模や取引量が多くなるとミスや運用の徹底が難しくなる為、対応したシステムを導入する方が現実的でしょう。


電子帳簿保存法に対応したシステム導入  | 株式会社ビジョンクリエイト
電子帳簿保存法に対応したシステムの導入

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