社長コラム

話の難しさ

今回は人と話をする際に、何を伝えるのか、どのように伝えるか、相手が何人もいたらどうなのだろうか、伝えたいことの本当の内容はしっかりと決めているか、相手に正しく伝わったのだろうか、それを確認するにはどうしたら良いのだろうか、伝えたと思ったのに正しく伝わっていなかったらどうしたら良いのだろうか?・・・こんなことを話す機会の多い方は考えることがあるだろうと思います。

私は話が好きなので聞かれた以上にまで話が拡がってしまい、相手や周囲の人からそれを指摘されたことがあります。
時間も限られているので決して良いことではありませんが、頭が勝手にどんどん関係ありそうだと他の話にまで指令を出すような感覚になります。
例えばインターネットを使う際に、新しい発見やその発見から好奇心が更に拡がって、元の調べ物から逸れて他の調べ物を一生懸命に読んでいることが結構あります。

人に伝える場合でも同じような状況になることが多々あります。
当初の話から次々に話が拡がってしまい、自分でも元へ戻さないといけないなと思うことがあります。
先日、話し方のセミナーや教室を開いているu-tubeを観ていて、どうやれば人に印象深く話したいことが伝えられるのだろうと見入っていたら、その人曰く、人は最初こそ少し緊張して何の話が聞けるのだろうと思っているので、最初に印象に残る話をうまく伝えられると印象に残るものだそうです。
話の途中や最後よりも最初の方が聞き手も耳を澄まして緊張しているので、最初の方で印象的な話をした方が良いそうです。

私自身も、ある研修に参加した時に、研修が始まって最初に10分間の休憩から始まる研修があって、面食らいました。周囲の参加者の大半も面食らってざわついていました。
何だこの研修は??とざわつき、その休憩時間が過ぎて再開された冒頭で、講師の方がその時の我々の心境について語り始めたのを今でも憶えています。
もう20数年前のことですが、ハッキリと憶えています。
後にも先にもいきなり休憩から始まる研修など経験したことがありません。

その講師は見事に200名余りの受講者の気持ちを一つにまとめ上げたのです。
皆さんはこの休憩時間の話のような展開が出来ますか?
講師から始まってすぐに、この研修に何故来たんですか?と受講生に問いかけがありました。
今にしてみれば、正に自分自身に気づかされる研修だったなあと今でも感慨深くなります。
この研修で私の中にあった過去のことが思い出され気持ちがグラついたことを憶えています。

これは実例ですが、印象に残るポイントの一つが最初だとの話は納得します。
型通りの挨拶で始まるのと、いつもと違う始のまりだと参加者はやや緊張して、神経が集中するので、印象的な言葉を投げられたら強い印象が残るようです。
言葉は沢山喋れば良いというものではなく、かと言って殆ど喋らないのも逆の印象を与えます。
言葉はアイデア的なものでなくても、その人の人生から滲み出る言葉が生きていくと思います。

人様の言葉ですが、私の好きな言葉がいろいろあります。
「外見とは一番外側にある中身です」 これは稲森和夫さんの言葉です。思わず唸ります・・・
また、こんな言葉もあります。
「雨が降れば傘をさす」 これは松下幸之助さんの言葉です。分かり易い経営の心得です。
「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」 これは日本電産の永守社長の言葉です 。
 さすがに分かり易い言葉ですが、出来るかどうかは別です。
「チャレンジして失敗を恐れるよりも、何もしないことを恐れろ」 本田宗一郎の言葉です。
「辞めてもらっては困る。君と僕の考え方が同じなら二人も要らない。言葉は殺し文句になります。
 かつてスティーブジョブスがペプシコーラ社長を引き抜いた時と同じような殺し文句です。
「絶対は、絶対にない」 これは果敢に無謀と思える戦いに何度も勝利した織田信長の言葉です。

こういった名言はその人の生き様から出て来ているものです。
なかなか凄い言葉ばかりです。
「失敗は成功へのプロセスだと考える」 スティーブ・ジョブス
「致命的にならない限り、失敗はしてもいい。やってみないとわからない。行動してみる前に考えても 無駄で、行動して修正すればいい」 ユニクロ柳井正
「私は失敗したことがない。ただ、2万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ」 エジソン
「失敗したところでやめるから失敗になる。成功するまで続けたら、それは成功になる。」松下幸之助
「諫めてくれる部下は一番槍の勇士よりも値打ちがある」 徳川家康
「成功の反対は失敗ではなく、何もしないことだ」 島津義弘

どちらかと言えば、古今東西の稀有な人物が、成功体験より失敗体験から学んでいる言葉が多い。
つまり、成功とはほんの一握りの部分で、その何百倍も何千回も失敗している経験があることが分かります。
エジソンは電気が灯るまで2万回も実験を失敗したが、それをうまくいかない発見を2万回もしていると言ったのです。 恐ろしいほど達観した精神を持っていた人物だと思います。
失敗して当たり前などと言っても100回もやれば、殆どの人は嫌になり、自己嫌悪に陥り、途中で止めてしまうと思います。
こういった人達は特別な精神力というか、普通の人とは桁外れ田た神経を持っているかも知れません。
日清食品の創業者で世界で初めてインスタントラーメンを発明した安藤百福さんも普通じゃない・・・あれだけ失敗しても続けるのですから、その神経は普通じゃない。
切れているのか、神経そのものがないのか、兎に角普通ではありません・・・

言葉にすれば簡単な話ですが、実際には行動を伴っているのですから、正に周囲には狂気です。
余人には理解出来ないと思います・・・
しかし、そういう人達の前に神様は微笑むのです。
今月はそういった人間の素晴らしさ、可能性、飽くなきチャレンジ精神を思い返し、これからの私の進む道をしっかりと定められるよう素直に反省を行い、これからも執拗に自分の人生を歩みたい。

私の持論は、「アウトプットの多い人や人生はインプットの多い人や人生だからだ」と思います。
好奇心が旺盛であれば、アウトプットも多い。
経験が多ければ人に語れる話も多い。
日本だけしか知らない人よりも、多くの国に出掛けた人の方が多くの選択肢を持っているように
思います。
今、私が最も行ってみたい国はアメリカのシリコンバレーとウクライナのキエフです。
折角の人生です。
いろいろ感動した方が素晴らしい人生になると思うからです。