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  • 執筆者の写真株式会社ビジョンクリエイト

vol.140 -「メタバースの相互運用性」


メタバースのイメージ(ノートPC)

■メタバースの相互運用性とは

前回に引き続き、今回もメタバースをテーマ取り上げたいと思います。


前回も少しだけ触れましたが、様々なプラットフォームが乱立する中、今後重要になってくるのが「プラットフォーム間の相互運用性」と言われています。相互運用性とは簡単に述べると、異なるプラットフォーム間で自分が所有する資産を移したり、共有したりできる仕組みです。例えば、あるプラットフォームでシューズを購入し、別のプラットフォームでは洋服を買い、それをまた別のプラットフォームでアバターに着せる、といったことが可能となります。また、購入したシューズを他のプラットフォームのユーザーに譲渡や販売することも可能となるでしょう。


■相互運用性を実現するための技術

しかしながら、相互運用性の実現に向けては様々な壁があります。例えば、購入したデジタル資産はプラットフォームを運営する企業が管理しています。そのため、運営企業が破たんするなどサービスが終了した場合、所有しているデジタル資産が消滅するリスクがあります。さらにハッキングやチートなどの不正行為により、デジタル資産の権利やデータが侵害される可能性もあります。このようなリスクは相互運用性を阻害する一因になります。


その解決策として注目されているのが仮想通貨でお馴染みのブロックチェーン技術です。個人や法人が所有しているデジタル資産や取引に関するデータをブロックチェーン上に記録し、分散管理することでデータの改竄や消失を防ぎ、資産や権利、取引などの透明性が向上すると言われています。


デジタル資産NFTのイメージ(スマホ)

また、デジタル資産をNFT(非代替性トークン)とすることで、仮想通貨を用いて売買したり、複数のプラットフォームで利用できるようになります。NFTはブロックチェーンを基盤とするデータであり、そのデジタル資産が唯一無二であることを証明するトークンです。すでに様々なメタバースプラットフォームで採用されています。


■新しいビジネスモデル

プラットフォーム間の相互運用が実現すれば、特定のプラットフォームにユーザーを抱え持つことを前提とした旧来のビジネスモデルを根幹から覆すことになるかもしれません。商品やサービスを提供する企業や個人は、プラットフォームに縛られず様々なプラットフォームを跨いでビジネス活動を行うことが出来ます。かつてインターネットの発展と共にGoogleやAmazonといった巨大企業が誕生したように、今後、メタバースの特性を活かした新たなビジネスモデルを武器とした巨大企業が誕生するかも知れません。


メタバースを用いたビジネスモデルのイメージ


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