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  • 執筆者の写真株式会社ビジョンクリエイト

vol.127-「”トップセールス”究極の”営業力”」

”トップセールス”とは企業の社長自ら自社製品の”特長”や”優秀性”を宣伝し、積極的にセールスを行うことと定義されています。さらに、国の代表・地方自治体の代表などが、国や地方の”産物”・”産業”を他の国や地方へ売り込むことを指します。「”一回の顧客”を”一生の顧客”にするには」・・・とか、「”答え”は”顧客”の中にある。」・・・さらに、「10の”顧客”を毎月一回訪問するより、一つの”顧客”へ毎日訪問するほうが”営業効率”は高い。」・・・このような話をよく”営業支援”の仕事に従事しはじめたときに学んで実践しました。

もうひとつの”トップセールス”は一番成績のいい営業を指します。・・・「クルマを売ることは、乗る人の”未来”をいっしょにつくること!」・・・昔NHKで放映されてました。1970年代に自動車販売の世界に飛び込み、”努力”と”才覚”を発揮して後に外資系自動車販売会社の社長にまで上り詰めた、日産自動車元執行役員・元東京日産自動車販売社長(後にダイエーCEOを経て2009年より横浜市長)の林文子さんの半生を基にしたドラマでした。

「私はセールスレディです。車を売りたいです。買っていただきたいです。でも、お客様のご家族がバラバラだったら、車を買っていただいても意味がないんです。車を買ったらドライブに行こう、お父さんの送り迎えをしよう、そうゆうご家族の楽しい”未来”をつくるため車はあるんです。本当に幸せな”未来”をいっしょにつくらせていただきたいから私、車を売るんです。」・・・なるほどと、すごく納得しました。

どんな営業でも同じではないでしょうか。「システムを売ることは、そのシステムを使っていただく方々の明るい”未来”を共につくっていくこと」であるべきです。開発したシステムが、よく”障害”が起きて止まる、使いにくくて”操作方法”をいちいち問い合わせるのが面倒、使い勝手が複雑で事務ミスを誘発しやすい、”運用”・”保守”の”負荷”が高すぎ、結局使い物にならないから捨てることにした・・・”動かないコンピュータ”・”役に立たない情報システム”・・・これではまったく意味がありませんし、そのうち出入り禁止になり、お客様を失っていきます。

”トップセールス”(=やり手の営業)・優れたリーダーのとるべき行動パターンに、こういう説があります。頭文字が[LEADER]になっています。

(1) Listen(“傾聴”する)

(2) Explain(“説明”する)

(3) Assist(“支援”する)

(4) Discuss(“話し”合う)=”共通の場”を持つ

(5) Evaluate(“評価”する)

(6) Respond(“応答”する)=”責任”を取る

(行動科学者[ピゴース教授]による)

[きくの四段階説]:

(1) 「きく (Sensing)」: 耳のセンサーが”音”を”感知”するステップ

(2) 「聞く (Interpreting)」: 耳で受信した”メッセージ”の”意味”がわかるステップ

(3) 「聴く (Evaluating)」: その”メッセージ”の”意味”を考え評価するステップ

(4) 「効く (Responding)」: それに対して”アクション”をとること

(ミネソタ大学-[スタイル教授]の学説)

どちらの説でも、一番大事なのは、「人様の話をじっくり聞き(聴き)なさい・・・」ということでしょうか。

”トップセールス”の中には、弁が立つタイプではない人が意外と多いのです。彼ら・彼女らに共通するのは、”自分本位”でしゃべらず、お客様の立場で物事を受けとめる”姿勢”です。つまり”営業力”の基本とは、お客様に「同じ商品を買うなら、ぜひあなたから買いたい。」と言っていただける”人間力(人間的魅力)”ではないでしょうか。

“商品”情報はネットなどで簡単に入手できる時代です。優れた”商品”や”サービス”を提供する同業他社が多い上に、お客様の目も肥えてきています。「だからこそ、誰が話を聞いてくれるのか、誰が契約後に相談に乗ってくれるのか。」が重視されるようになってきます。お客様から「この人なら、よりよい”未来”をいっしょにつくってくれそうだ、末永いおつきあいができそうだ。」と思ってもらえるかどうかが重要です。

営業は常にお客様第一主義・・・お客様に「この人から1人の人間として大事にされている。」と感じていただくこと、この”自己重要感”を感じてもらえる会話ができれば、そのうち商談につながっていきます。逆に自社の”商品”では、このお客様に満足していただく”価値”が提供できないと判断したら、自らは身を引き、”競争相手となる同業他社”の”商品”を勧めるぐらいの気持ちが大事です。

今、営業に求められているのは、お客様に寄り添い、悩みをいっしょに解決していける”スキル”です。“自分が主役”では相手の心をつかめません。立て板に水のごとくすごく饒舌(じょうぜつ)なのにまったく”営業成績”があがらない人・・・周囲にもおられませんか。できる営業ほど売りたいものをすぐには売りません。

まず、お客様の”課題”や”不安”、なぜ訪問させていただけたのか、その”背景”や”考え”を把握すべきです。ここで、”聞く力”・”聴く力”・”効く力”がとても大事になります。営業が2割、お客様が8割くらいの配分でお客様が何に困っていて、何がしたいのか、どうしたいのかを徹底して聞いてみましょう。

会話というのは、”話している側”に”主導権”があると思われがちですが、営業シーンでは”聞き手”に移ってくることがよくあります。お客様が心を委ねるようになり、「聞いてもらってよかった。」という気持ちになる、「また相談にのってもらえますか。」と言われるようになれば、どんどん”ご縁”がつながっていきます。そうすると、帰り際にはお客様から、「今度いつ来てもらえますか。」・・・と楽しみにしていただくと”営業活動”は”軌道”にのっていきます。

ここで”営業色”を一切出さないことが大事です。お客様視点で、「お客様のため」という気持ちで自分はこのお客様にどんな”価値”が提供できるかだけ、ひたすら考えます。

[お客様の本音を聞かせていただく]:

営業活動の大半の労力は、お客様の”悩み”や”課題”を共有し共に考えることに時間を割きましょう。その”悩み”や”課題”を解決するために、本当に必要なものは何なのか?それをいっしょに考えていくため、営業にとって欠かせないのは、相手の真の目的を引き出す”傾聴力”です。

しかし、一方的に情報を「もらう」だけではお客様の心は離れていきます。次回訪問では、具体的な”解決策”に関して進んで情報を「ご提供」・「ご提案」していくという”姿勢”が大事です。お客様は”自分のしたいこと”・”かくあるべきという姿”に気づいておられない場合が多いのです。営業は、お客様の”重要イベント”や”業界の環境変化”を常に把握しておきます。最近の”キーワード”を投げかけ、これから実現したいことや心配に思っていることなど、お客様の中の”潜在化ニーズ”を”顕在化”させていきます。

[最後まで諦めない]:

営業をしている以上、避けて通れないのは”拒絶”・”失注”する”つらさ”です。冷ややかな対応をされることがほとんどだと思います。しかし、断られても断られても引かないでいると、次に会える”口実”が発見できたりします。きっかけを見つけるために、その「お客様を好きになること」から始めましょう。

商売には”波”があります。ダメな場合は深追いせず、次の”機会”をうかがいます。ダメな”理由”を必ず確認しましょう。こちらから何か言いたくても、相手の話にかぶせず、気持ちよくお話しいただけるように最後まで”傾聴”します。そしてお客様に”共感”し、売りたい”商品”に関心がない”理由”・何が欠けているのか・・・なども聞き取り、”教訓”として活かします。つまり、”拒絶”・”失注”・”苦情”と真摯に向き合うと、成功のための”糧”になるのです。

[ご縁をつなぐことが一番大事です]:

お客様が”主役”であると思えば、忙しい時間を使って検討してもらえたことに”感謝の気持ち”が生まれ、”ご縁”もつながっていきます。長い時間をかけて営業したのにと、断られて”悔しさ”を表に出す人は、自分を”基準”にものを考えてしまっている”ダメ営業”です。

たとえ”契約”に至らなくても、”時期”が変われば”状況”は変わります。多忙なお客様に都合のよい頃合いを聞き取っておきます。「◯◯の頃にまたご連絡します」と、お客様の負担にならない大まかな”時期”を示して”再訪問”の”了承”を得ておきましょう。

お客様は、自分の話をよく聞いてくれて、いつも覚えていてくれる営業を好きになるものです。例えば、”雑談”のなかで次の休暇に”旅行”に行くという話が出たら、別れ際に『お気をつけて行ってらっしゃいませ』と一言添えると、また会いたいと思ってもらえるかもしれません。いいときも悪いときも、”ご縁”はつながっていくということを、”トップセールス”では忘れてはいけません。

以上

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