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18年後の集まり 第18号

  • 2003年3月1日
  • 読了時間: 4分

更新日:2025年4月29日

先日、次のような「集まり」がありました。 今から18年前、某大手家電メーカーで、某情報システムを開発した当時の技術者が集まった集まり(飲み会)です。18年といえば、かなり昔の印象がありますが、この集まりの人達にはそんな感じがしないのです・・・ 参加者12名の内、東京から馳せ参じた方が3名、海外から参加予定でしたが事情でドタキャンの方が1名、もう1名も事情で急遽欠席の盛況でした。

この人達に共通することは、18年前の仕事で一緒だったこと、このプロジェクトが今でも印象深く残っていること、今でも当時の情景や語り口で話せること、そして何よりも充実していたことが挙げられると思います。 勿論、今だからそんなことが言えるのかも知れず、当時は皆さん大変な苦労をされ、問題解決や激論を闘わした人達でもあります。 また、仕事で徹夜もよくやりましたが、それだけではありません。 お酒もよく飲みました・・・ 更に、たまには休日に集まってソフトボール大会やカラオケ大会などもやりました。 今思い出しても楽しかった・・・

集まりに参加した方は顧客だった家電メーカーM社の方々、コンピューターメーカーの方々、ソフト会社の方々です。 今でこそ皆さんはそれなりに年を重ねられ、出世もされ、責任のある立場におられますが、どうしてもあのプロジェクト抜きには皆さんの経歴は語れないのではないかと思います。 かく申す私も26年間、この業界で仕事をし、人生の半分以上を過ごしていますが、このプロジェクトのことが忘れられません・・・(私にとっては伝説のプロジェクトなのです)

そこで大きな成果を残せたとか、そんなこともあるでしょうが、それ以外の要因が大きく影響しているからだと思います。

それ例外の要因とは「素晴らしき人間関係」という言葉に尽きます。

決められた目標へ向かって、全員が気持ちを合わせ、各人に与えられた仕事や責任は異なっていても、会社とか肩書きとか、そんなものに関係ない人間関係がそこにはあったからだと思います。それが実現されたのは何といってもそのリーダー自身の求心力であり、人間性であり、人柄だと思います。 私はこのプロジェクトで「リーダーとは?」ということを学ばせて頂いたような気がします。 それに「共通の強い目標意識」も学ばせて頂きました。

人間は弱い生き物で、自分を取り巻く環境が自分にとって良くなければ、不平不満を言い出しますし、結果が出なければ他人の責任にすらしてしまいます。 当時も、それは絶対になかったと言えば嘘になると思います。 しかし、それ以上に「共通の目標意識が強かった!」と思います。 目標達成への意欲や意識が強ければ、その前に立ちはだかる障害や困難を何とか解決しようと必死になり、工夫や知恵も生まれ、やがて解決や改善を通じて目標を達成出来るのではないでしょうか・・・ 正に、そんなプロジェクトでした。

18年も経てば、人間関係もお互いの気持ちも音信も疎遠になるのが普通だと思いますが、この人達は違います。相当永い間、会っていなくても疎遠にならないのです。 つまり、大袈裟に聞こえるかも知れませんが、一生の中で何回もあるような仕事仲間ではなかったのだと思います。 例えば、TVや雑誌で人間国宝の方や伝統工芸士の方や職人の方がこんな話をよくされます。 「人生の中でいい仕事をしたなあと思えるのは本当に数少ない。いい仕事はそれ程あるものではない」と・・・ どこか、この集まりに参加した人達も同じような印象を持っているのだと思います。 成果も素晴らしかったけれど、それ以上に人間関係が良く、まとまっており、しんどかったけれど楽しかったという思いではなかったかと思います。 この集まりでは昔のままの言い方や喋り方、或いは当時の思い出話に花が咲きました。

人生は素晴らしい人達との出会いによって、気付きや感動が生まれ、新たな目標へ向かう勇気も湧いて来ます。 そこには共通した目標があり、心が交わった時、素晴らしい成果や努力、工夫、知恵が生まれます。 そんなプロジェクトだったと思います。 正に、私達のプロジェクトXなのです。 私自身、今は自分がその目標を示し、共通意識を持たせ、一緒に目標へ向かって前進しなければならない立場にあります。 皆が異なる立場にいながら喜びを感じ、平坦ではない上り坂や下り坂のある遠い遠い先の目標を実現させるには、このプロジェクトと同じことが必要なのではないかと思います。 人間が信じられる、期待できる、実感できる、そんな人達ではないでしょうか・・・

この人達との出会いに心から感謝し、今月のコラムを終わりたいと思います。

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