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一枚の絵 第194号

  • 執筆者の写真: 株式会社ビジョンクリエイト
    株式会社ビジョンクリエイト
  • 2017年10月1日
  • 読了時間: 6分

更新日:2025年4月29日

今、私の前に一枚の絵があります。 今から17年前にWordで書いたものです。 私はこの絵のことはいつも忘れてはいませんでしたが、でもどこか遠くに置入て来たような、そんな自分にハッとさせられたことがありました。

自分は今まで何をして来たのだろう・・・この17年間・・・ 忘れてはいなかったけれど、その強い気持ちは時と共に色褪せ、ところどころ破れて、言い訳じゃないけれど手が届くどころか、徐々に離れていたように感じたのです。 その絵は、私がこの会社を立ち上げる直前に、新しい決意や情熱や目標を忘れない為に書いたのです。

私は人一倍、夢を持ち続ける大切さをいつも思っていますが、それでもいつの間にか忘れていたり、現実の厳しさにそう簡単ではないなと言い訳を自分に言ったりしていたようです。 世間では、夢は夢でいいんだという人や夢は実現できないから夢なんだという人もいますが、私は本当にそれでいいんだろうかと思っている人間なのです。 年齢や自分を取り巻く現実が変わり、どうしてもその夢が叶わないものであれば、諦めるしか仕方がありませんが、それ以外なら決して諦めてはいけないものだと思います。

先々月と先月、海外へ行った時に訪問した企業でその絵のことを思い出したのです。 特に2回目にはその企業の創業者で社長でもある方にお会いし、益々思い出してしまいました。 何故なら、その社長は既に私が絵に描いた内容を実現されており、しかも事業を進める上での大事なことまで私と同じだったからです。

その社長はすでに実現しているのです。 私はまだ絵に描いた餅から少しも変わっていないのです。 このことは羨ましいという感情よりもショックでした・・・ 海の向こうにも同じように思い続け実現した人がいたのです。

その会社には託児室があり、赤ん坊を抱いた女性社員さんがいました。 また、社員が家から連れて来た犬も社内にいました。 そればかりか、自由にコーヒーを作ったり出来る台所スペースもあり、冷蔵庫や電子レンジも完備されてありました。

社員さんはいつもでソファーや丸い椅子やテーブルのあるコーナーで誰かと談笑しながら一息入れることも出来るのです。 会議室も固定的なスペースではなく、天井に吊るしたカーテンを降ろすとオープンな会議室へ変貌する仕組みもありました。話し声は周囲に筒抜けです。

どうして会社自体がこんな仕組みになっているかといえば、それは社員の働き易さ、自由さを取り入れた会社だからです。 この国でも人材争奪は日本と同様で厳しいのです。 むしろ、3、4年ごとに転職を繰り返すようで日本よりも深刻かも知れません。

実は、これらの社内風景の一部は私が17年前に描いたその絵の中にあるのです。 託児室、社員食堂、お弁当持参者向けの弁当コーナー、休憩室、・・・ では、私の描いたその絵の概要を紹介します。

その絵は当社の本社ビルの絵なのです。 会社を創業する前に描いたものです。 そのビルを建てたい目的は、全社員がそこに集まって仕事が出来る会社にして行こうと決心したからです。 現業では多くの社員が顧客先に常駐して、設計や開発を顧客と一緒にやっていますが、どうしても会社への帰属意識や社員間のコミュニケ―ションや先輩後輩の繋がりや指導が難しいのです。 退職率も高いし、事業もソフトウェアの価値というより労働集約的価値で成り立っています。 私はこれに反抗して、少しでも自社発信型事業に変えて行きたいし、その為にはどうしても自社内でないと難しいと考えています。

実際、訪問したその会社はセキュリティソフトメーカーなのですが、全社員が自社内で働いています。 日本ではソフトウェア業界の黎明期から大企業のコンピューターシステム運用支援から生まれたので、 発信型事業が少なく独自性や自立性が低いのです。 しかし、もう時代は社員数ではなく、情報価値を創り出する時代となっており、もう社員数規模ではないのです。 人々は高い情報価値を求めるようになり、業際も無くなって来ています。 IT人材もIT業界だけでなく、自動車業界、金融業界などを始め各製造業にも拡がっています。

もはや、そこには時間精算に基づく価値ではなく、情報そのものの価値が重要となる時代へ変化しており、2020年に50万人から60万人は不足すると言われている日本のIT技術者不足も実は高い質的価値のあるIT人材が枯渇しているのです。 ワーカー的な人材ニーズは減りはしないかも知れませんが、情報価値を創出出来る人材に比べ、ニーズ価値が開いて行くように感じています。

今の社会はコンピュータとインターネットが不可欠な社会になっており、全てがコンピュータを活用して利便性や効率性、省略化、即応性を得ていると思います。 つまり、利便性と危険性が同居しています。 例えば、軍事力がそうです。幾ら箱モノが優れていても、今や単体での勝負の決着はあり得ません。 各軍事的な情報が集中管理され、共有利用されています。 結局、この電子化をかく乱させたり、無効にさせれば、それだけで軍事的な勝利は決まります。 例は良くないでしょうが、大地震に襲われた時、避難者がもっとも欲しいものは情報でした。 全く同じだと思います。 話が逸れましたが、情報を処理する加工賃では成長し続けることは不可能です。

絵に描いた本社ビルの概要はこうです。 地上8階建て、地下2階、収容社員数400名、屋上には庭園とベンチ、建物の周囲は木々を巡らせた緑とベンチ、そして建物は8階が食堂、託児室、弁当持参者用のスペース、1階が総務と応接室と会議室、2階から7階までが執務室で各階には必ず会議室を設け、畳の会議室や教室風の会議室、ソファでくつろいで会議できるスペース、普通の会議室などです。 特に、今回の訪問先でも観ましたが、各階に冷蔵庫や電子レンジや水道があるのはいいなあと思いました。トイレはフロアの反対側へ男女トイレを配置します。 地下には社員用の駐車場とお客様用駐車スペースを確保します。 一番重要なのは社員さんが働くオフィス内のレイアウトや配置です。

これだけで随分と能率や生産性、或いはアイデア力が変わると思います。 こういったアイデアは幾らでも出るのですが、その前にクリアーする現実が非常に難しく、このような事業拡大が目の前の問題なのです。

ある都銀セミナーで講演者が語っていたのですが、経営とは他人である社員を使って経営者のビジョンを実現させることだと言っていましたが、正にそうかも知れません

私はこの一枚の絵から多くの事を思い出しました。 何故、そんなものを描いたのか? その時の想いや今の自分の想い どうすればそんな大きなビルへ本社を移せるか? やるしかない、出来るかどうかではなく、挑戦するか しないかだけ。 だったら初心貫徹、今からでもやり直そう!!! その時を夢見て頑張ろう!!と再認識した次第です。

下記の動画はタイの保険会社のコマーシャルです。 こんなCMを作るタイの人や国は素晴らしいと思いました。 人の為に生きる、人が忘れてはならない大切な気持ちがある、そんなCMだと感じます。 最初観た時には涙が出てしまいました・・・




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