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AIビジネス 第275号

  • 執筆者の写真: 会長
    会長
  • 2024年7月25日
  • 読了時間: 5分

更新日:2025年1月31日

最初に、読者の皆様へ今月号の掲載が大変に遅れましたことをお詫び申し上げます。手違いミスにより原稿が正しく反映出来ておらず、平にご容赦下さい。今後は今まで以上に注意し、再発しない様に努めます。以下が7月号の内容となります。


先月号で生成AI(以降AIと省略)に関することについて、いろいろと書きましたが、いよいよ活用が本格的に進むことは間違いありません。その一方で、AIに対しては問題があることも指摘されています。それでも動き始めたAI活用の大きな流れは、もはや止めようがありません。使ってみると分かりますが、回答の質が高かったり、即答性に驚かされたり、日本語対応も改善されているし、対応力も広くなったと感じます。

しかし、問題があることも確かです。例えば、データ問題、セキュリティ問題、盗用や著作

権問題、精神的問題など私もいろいろあるなあと思います。


先日、you-tubeで東京大学の横山広美教授が「Octagon Mesurements」という、AI環境下で注意すべき8項目を説明されており、興味深く観ました。その8項目とは「個人のプライバシー」、「説明責任」、「安全性とセキュリティ」、「透明性と説明可能性」、「公平性と無差別」、「人間による制御」、「専門家の責任」、「人間の価値の促進」でした。聞いた話ではハーバードやMITでもこういった議論が行われているそうで、民意に沿ったものでないと説得力が問題となり、合意形成が難しいとの話でしたが、どこかで誰かが何かを掲げて賛否を問わない限りはこういった問題は決まらないテーマだろうと思います。


この中で「人間による制御」という言葉に頭が止まってしまいました。科学技術の進歩の中で何かにつけ必ず出て来る言葉ですが、本当に出来るのだろうかと思ってしまいます。戦争もそうですし、核弾頭もそうですし、自然環境の破壊も同じ事です。結局、人間の制御とはどうすれば完璧に実現出来るのでしょうか?・・・人間の良識とは何を持って醸成出来るのでしょうか?そんなことなら、最初から止めておけばいい訳です。進歩とか効率化とかコスト安とか言ってはいても、結局はそこに行き着く前に止めておけば良かったというのが人間の賢さの反面にある愚かさなのだろうかと思います。この問題はなかなか片付く問題ではないだろうと思います。

また、横山教授の話の中で「科学を専攻する女性科学者は日本ではまだ少ない」との話も出ており、「欧米とはやはり格差がある」そうです。理系女子と言われていましたが、横山教授自身は元々はニュートリノ研究者だったそうで、本当に凄い人達です。


さて、そのAIの話ですが、何年か前までは機械学習だのデータ量が足りないだの、アイテム同士の関係性がどうのこうだと試行錯誤で、何度もプログラムを更新して実行し、最適解を求めたりと結構、人の手間になることが多かったと思います。つまり、アイテム同士の関連性や優先度が人間の考えや経験に負うことが多かったのですが、生成AIではAI自身が判断し、結果を出してくれます。本当に機械学習とは違うなと感じます。

それが生成AIいなると、格段に違いを感じ取れます。まるで誰かとやり取りしている感覚を持ちます。それで更にマルチモーダルが進むと、本当に人間とやり取りしている感覚になり、本当にシンギュラリティを2045年どころか、2,3年先の実現もあながち嘘でもありません。何しろシンギュラリティは2005年に人口知能の研究者だったレイ・カーツワイルが発表した未来予測であり、既に現時点でかなりのレベルまで実現していますので、AGIも含めてそんな先の話ではないと私は考えています。


ではこの先、どんな事が目で見える形で起こるでしょうか?・・・

生成AIの進歩はこれからもっと拡大すると観ています。拡大とは興味本位の世界から仕事の世界へ入って来ると思います。現に既にその兆候は起こっています。例えばIT業界の話に言及してもプログラム開発も人よりも品質が高く、完璧なロジックで、短時間に求めるプログラムを生成する事が出来ます。また、AIを活用することで減少するバグ、不要になる関係ドキュメント、仕事上の高い生産性を達成していきます。当初は限られたプログラム言語やコミュニケーション言語でしょうが、次第に驚く程の力を発揮していくことになります。また、ソフトウェアの品質保証もAIが自身で行うことが可能になります。コンピュータに関わる仕事の大半は元々が2進数の世界から出発していますので、AIにとってさほど難しい算式や論理ではありません。

また、論理の世界だけでもなく感性の世界にも活躍して来ると考えます。そこで先程の東大の横山教授の指摘された8項目の測定項目が問われることになります。このあたりになるとAIが先か人間が先かの論点も出て来て、人間の合議が遅れると実効性のない項目になりかねません。特に日本は法的設定が遅い国なので心配になります。

ITにの世界でも多くの変化が起こるだろうし、人自身もAIを活用して変化を起こして行くので、その影響は必ず他の分野にも及ぶと思います。知識だけなら人間は敵わなくなります。誰も興味を示さないような文学作品に共感を持ったりする訳で、これは感情はなくても

それを持っていると人間が感じることになるだろうと思います。

知的好奇心の高い人には正に話相手が出来ることと同義なのです。現にAIの回答に感動した人はいるのですから・・・


さあ、これ以上は長すぎる話になりますので書くのは止めますが、私が言いたかったことは

今までにない付き合い方をする24時間365日稼働する便利な道具が人間に与えられたということです。使い方を誤ると、とんでもない危険な事も起こします。その比率や被害がどの程度あるかは分かりませんが、人間にはその実行責任があります。

生成AIは新しい人類が発明した道具です。この道具は今までにない程の結果も生み出します。恐れ慄くか、それとも人類平和の為に使うかは私達人間の判断ではなく制御が必要なのです。判断ではもう間に合わない段階に突入したと考えるからです。


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