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vol.163 -「CES 2026 - CESから見える未来」

  • 執筆者の写真: 株式会社ビジョンクリエイト
    株式会社ビジョンクリエイト
  • 2 日前
  • 読了時間: 5分

はじめに


毎年1月になると、世界最大級のテクノロジー展示会:CES(Consumer Electronics Show)がアメリカで開催されます。


昔はテレビや冷蔵庫などの家電が主で、ユニークな製品が多く展示されていていましたが、今は家電以外にも様々な製品が展示されます。

筆者も「今年はどんな製品が出てくるだろうか?」と思いながら毎年CESのニュースを見ています。


ここ最近だと、やはりAIに関連する製品は外せなくなっています。

ほかにもロボティクス、ヘルスケア、自動運転などといった製品が多く登場する様になっています。


今年のCESは、公式で以下の様に掲げられています。

CES 2026 is where breakthrough ideas come to life and where innovators show up to highlight what’s next in tech.

(引用元:https://www.ces.tech/press-releases/innovators-show-up-ces-2026-opens-today より)


アイデアが実現し、イノベーターが集まり、テクノロジーの未来をアピールする場

今年のCESにはそんなメッセージが込められています。


どんな製品が展示されたのか、そしてこれらの製品からどんな未来が見えるか、今回はITエンジニアの視点から、その辺りを整理してみたいと思います。



1. AI搭載の家事ロボット


CES 2026で話題を集めた展示のひとつが、LGエレクトロニクスの家庭用AIロボット「LG CLOiD」 です。

LG公式(日本語プレスリリース)


(その他参考リンク)


LG CLOiD は、冷蔵庫から飲み物を取り出したり、オーブンに食品をセットしたり、さらには洗濯物を畳んで積み重ねるといった家事作業をデモしました。


従来のロボット掃除機のように単純な動作を繰り返すのではなく、家庭内の空間をAIが認識・物体を判断してつかむ・生活導線を学習して行動を最適化といった機能を組み合わせ、「人の代わりに家事をこなす存在」として提示されています。


LGはこの展示を「人に寄り添う知性(Affectionate Intelligence)」というコンセプトでまとめており、ロボット単体ではなく、家電やスマートホーム全体と連携する未来像を描いていました。


これは、AIが“便利なアプリ”から“現実世界で働く存在”へ進化していることを象徴する事例と言えるでしょう。


2.映像体験の進化


LGはロボットだけでなく、次世代のディスプレイとAIの映像体験も大きく打ち出しています。


LG公式 CES 2026 出展概要


超薄型の大型OLEDディスプレイやAIによる映像最適化エンジン、生成AIを活用したアート表示などが紹介されました。

単に「解像度が上がった」「色が綺麗になった」という進化ではなく、AIが視聴環境やコンテンツに応じて最適な映像体験を自動で調整する方向へ進んでいる点です。


テレビやディスプレイはもはや受動的な表示装置ではなく、体験を演出するインテリジェントな存在になりつつあります。


3.AI時代のコンピューティング


CES 2026では、パソコンそのものが「AI前提」で設計される時代に入った事が示されました。


ASUS公式 CES 2026 日本語レポート


ASUSでは、複数のAI対応ノートPCを発表・展示しており、その中でも注目されたのが Zenbook A16 UX3607 などの新モデルです。


これらのPCは

・AI処理に特化したプロセッサを搭載

・画像認識や生成AI処理を高速に実行

・長時間バッテリーと高性能を両立

といった特徴を備えています。


また、「Copilot+ PC」という新しいコンセプトの元に

・自然言語での操作

・AIによる作業補助

・ユーザーの利用傾向に応じた最適化

といった体験をハードウェアレベルで支える設計が進められています。


これまでのPCが「アプリを動かす道具」だったとすれば、これからのPCは AIと共に考え、支援する存在へと変わりつつあると言えるでしょう。


4.モビリティ体験の進化


モビリティ領域では、ソニーホンダモビリティが、新たなモビリティ体験を CES 2026 で大きくアピールしました。


CES 2026 に先立ち開催されたプレスカンファレンスでは、最初のモデル「AFEELA 1」の先行量産車モデルと新たなプロトタイプ「AFEELA Prototype 2026」が展示されました。


この展示は単なる「新車発表」ではなく、モビリティを移動中の体験空間として再定義するもの でした。記事では次のような内容が紹介されています。


また、日本のメディアでも、CES 2026 でのモビリティ展示や、プロトタイプのデザインと技術コンセプトを詳しく伝えています。


このような展示は、AI を核にしながら「クルマは単なる移動手段ではなく、ユーザーの体験・時間価値を高めるプラットフォーム」へ変わりつつあることを象徴しています。


5.生活の中心としてのAI

今年のCES 2026を見て感じたのは、AIを使用した製品が多数展示されている事もですが、同時にAIの役割が変わりつつある点です。


これまでのAIは、「データを分析する」や「文章や画像を生成する」などのように「情報を処理する」事が中心でした。


しかし今年のCESで使われているAIは

・現実空間を認識できる

・物理的な作業を実行できる

・人の行動を支援することができる

といった様に「行動する」事が可能になっています。


この進化を支えているのは

・高性能なAI専用チップ

・センサー技術の高度化

・クラウドとエッジ処理の連携

といった複数の技術要素の成熟です。


同時に、安全性やプライバシー、信頼性といった課題もこれまで以上に重要になります。

AIが生活の中心になるほど、その設計責任は重くなっていくでしょう。


まとめ

CES は毎年最新の製品が発表される場です。


ですが、今年のCESはAIテクノロジーが生活・体験・社会インフラ全体として再設計される未来像を描く舞台に進化したと言えるでしょう。


LG CLOiDのような家庭用ロボット、ASUSのAI PC、AI主導の映像体験。

これらはすべて「未来の構想」ではなく、製品として形になり始めている現実としてCESの場で示されました。


これまでのAIはいわば実験段階であり、いよいよ社会の中に本格的に組み込まれる。

その時代の幕開けを、今年のCESは示したと言えると思います。




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