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本を捨てる! 第173号

  • 執筆者の写真: 株式会社ビジョンクリエイト
    株式会社ビジョンクリエイト
  • 2016年2月1日
  • 読了時間: 5分

更新日:2025年4月29日

今回はいろいろな批判があるのではないかという、ひどいタイトルかも知れません。 実はこれ、私が日頃実行していることなのです。 その経緯やその結果を今回はお話ししたいと思います。

本を捨てるようになったのにはそれなりの訳があります。 随分前、数年は経つと思いますが、我が家には天井まで届く本棚があって、そこに、それまでに読んだ本がぎっしりと詰まっていました。 それも本を置いた上にも本を横に寝かせて積んでいました。 余りも置く場所はなくなって来たので、それらの一部を整理して本を引き取って貰える 全国チェーン店へ売りに行くことにしました。

その時までは、「俺も随分と本を読んだものだな。自分はちょっと凄いな」とか、「全部で幾ら本代に使ったんだろうか?」とか、「こうして置いていると格好いいなあ」などと、今思うと、バカみたいなことを考えていました。 しかし、限られた住居のスペースでは、次第に本棚が邪魔になり始め、とうとう一部を家族に譲らなくてはいけなくなりました。

文庫本やらシリーズものやら一冊ものやら、もう一度読む可能性の低いものをビニール紐に10数冊単位に束ねて、5,6本にしてそのチェーン店へ持ち込みました。 初めてでしたが、カウンターへ行って、売りたい旨を伝え、持ち込んだ本をチェックして貰いました。

バイトらしい店員さんが持ち込んだ本を手際よく整理し始め、時間が10分ほどかかるということで店内をウロウロ見ていました。 そして再び戻って来ると、こう言われました。 「買取り出来ない本がありますので、持って帰られますか?」と・・・ 「エッ! 全部買ってくれるんじゃないの?!」 「申し訳ございません。買取りしていない本もありますので、如何されますか?」 「また、持って帰れって言うの? わざわざ整理して、紐で縛ってここまで来たのに、持って帰るの? 何とかそちらで処分しては貰えないの?」 「買取りは出来ませんが、当方で処分していいのであれば、そのようにさせて頂きますが・・・」 「是非、お願いします!」 「分かりました」 「それで幾らになりましたか?」・・・ その後に、店員さんから言われた金額を聞いた瞬間、頭がクラクラしました・・・ 何と千円にも満たない金額でした・・・ 「エッ、何でそんなに安いの???」 「如何されますか?」 わざわざ車に積んでまでして持って来たのに、何でまた持ち帰らなければならないのか!安くても仕方がありません。、

この店員さんとの問答の後、私は何万円もした本が、どうして二束三文にしかならないのだろうかと考えてみました。 自分は何を期待して売りに来たんだろう? 本には一体どんな価値があるんだろう?

結局、私が出した結論はこうでした。 日頃は読み返しもしないのに、場所だけ取ってこれ見よがしに置いてあるだけ。憶えていたことを忘れた時、生き方や考え方に悩んでいる時、知らないことを知りたい時など、本はその人その人にとって様々な価値があると思います。

しかし、敢えて言うなら、それらのことが自分のものになって、読み返さなくても思い出したり、身についていれば、別段、本など本棚に置いておく必要はない訳です。 ただでさえ、土地代が高く、その上で作られたり、販売されるたりするものが全て高い日本では、例え、本棚一つのスペースですら勿体ないことだと思います。 その分、他のものが置けます。 本棚に収まった本を眺めながら満足したりしていても仕方がないと思いました。 それは単なる自己満足でしかないと・・・

私は偏屈かも知れませんが、世の中で、ビジネス指南書や人生の生き方、或いは経営のやり方など、相当な種類の本が毎日出版され、販売され、多くの読者が読んでいると思います。 しかし、いつまで経っても、そんな本が売れ続けているのは、結局、本を読んだ程度では、分かったり、出来るようになるものではない。だから、また、他の本も読むのだろうと思いました。 同じような本がいつまでも売れ続けている理由は、そう簡単にそのようになれないからだと思います。 こう考えてからは、本は買って、読んで、本当に読み返したいなと思わない本は、人にあげたり、捨てたりしています。 例え、一回読んだだけでもです。

自宅の私の書斎は廊下の隅に板を渡した机があり、本は10冊余りしか置いていません。 いずれもこれだけはという本ばかりです。 ライシャワー元駐日大使自伝、稲盛和夫氏の生きるとは、松下幸之助氏の経営の考え方、エジソン自伝、永守重信氏の指南書、緒方洪庵の適塾物語などです。 いずれも大切なかけがえのない本で、私の人生に指針や勇気を与えてくれるものばかりです。

昨年、我が家に収納のプロの女性が来ました。 SNSの世界では有名な方だそうです。 和室が片付かないので、それを依頼したのですが、ついでにあちこちを観て回って下さり、私の廊下書斎も観たのだそうです。 その時のコメントがその方のブログに掲載されてありました。(以下は要約) 「ご主人は整理が出来る方のようです。収納は結局、捨てることが出来るかです。収納出来ない人は捨てられない人が殆どです。あれもこれも残してしまい、結局、ものが溢れて収納できなくなるのです。」と。

私はこのブログを読んで、やはり、「そうなんだ!」と確信しました。 この話はこれだけでは終わりません。 実はこれに相通じる話があります。 それは仕事が出来る人の話です。 仕事が出来る人は物事を単純化して取組みます。 そんな人の引き出しは大抵、横と縦にあるべきものがあるべき形で整理され、収納されています。 嘘ではありません。 私の経験では100%ではありませんが、逆は100%です。

ベストセラーとなった、ある派遣会社社員は仕事が早くて正確で、どこからも引っ張りだこで評判の高い人ですが、いろいろな仕事を頼んでも、机の上には常にその時の仕事の資料しか置いていないそうです。 きっと、頭の整理整頓が上手なんだと思います。

今回の話の最後にもう一度言います。 今直ぐにでも出来ます。 あなたは本を捨てられますか? それから追伸ですが、買い取って貰えなかった本も後日、行ってみたら価格が付けられ 売られていました・・・

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