top of page
  • 執筆者の写真株式会社ビジョンクリエイト

謹賀新年、今日から新たに 第4号

新年明けましておめでとうございます。 本年もご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。 平成14年、午年。とうとう時計の針が新たに動き始めました・・・ 当社にとりまして今年一年、どんなことが起きるのか、嬉しいことだといいなあ、悪いことだと嫌だなあといった具合に非常に楽しみでもあり不安でもあります。

世間では今年は昨年以上に厳しい景気になるだろうと言われていますが、余りそんなことばかり気にしていても気分が滅入るので、そんなことは極力気にしないようにと心掛けて行こうと思います。 どんな時代でも、景気の好不況はあるでしょうし、どんな景気の中でも伸びるところは伸びて行くと思うからです。 そのように考えてみると、駄目だ、駄目だと嘆くよりも、伸びているところを目標に努力する方が良いと思います。 悲観的で不平や不満のあるところには、同じ仲間が集まりやすいし、発展的な打開策は見つからないのではないでしょうか・・・ 不景気の時にこそやらねばならないこともある訳で、嘆くことよりもやるべきことをキチンとやることが大切ではないでしょうか・・・ ですから、今年こそ普段思っているけれど出来ないことをやってみるのもいいのかも知れません。

さて、話は変わりますが、先日こんな若者に出会いました。当社の面接に来た若者です。 彼は20代半ばだったのですが、大学に休学を含め7年在籍しており、昼間働きながら学費を稼いでいるとのことでした。 当然、大学は休学したり復学したりでそれなりの年数がかかっているとのことでした。 お父さんはリタイアされ収入がなく、お母さんも働きながら何とか一家を支えているといった状態のようでした。夜のアルバイト程度では一家を支え、大学に通う費用が捻出出来ないのだそうです。 私が感心したのは、多くの若者ならとっくに大学を中退しているだろうに、学費や生活費を確保しながら、それでも大学で勉強したい、キチンと卒業したいという気持ちが強く、少しも世の中や世間を怨んだり妬んだりしていない素直な態度でした。 今時、こんな大学生もいるんだなあとつい応援したくなりました・・・

こんな若者を見ているといろいろなことを考えてしまいます。 私達の多くは目が見え、耳が聞こえ、話すことも歩くことも走ることも出来ます。 しかし、世の中には目が不自由だったり、耳が不自由だったり、肉体的にハンディのある方が大勢いらっしゃいます。 私達が何気なくやっていることでも、そんな方達にとっては大変な苦労だったりしています。

私達は本当は何も不自由ではないのに、不自由がって謙虚さや感謝、或いは報恩などということを忘れ、つい文句や不平や不満ばかりを言ったりします。 当たり前のことが、実は大変に有り難いことであり、恵まれていることを忘れてしまっているのではないでしょうか・・・ 世の中は当たり前ではないことを含めて、社会なり地域が構成されていることも忘れてしまっています。 その最たるものが命の重さであり、決して粗末にしてはならないものだと思います。 ましてや人様に対してなら尚更のことです。

私達はたまたま人間をやらせて貰っているだけかも知れません。 決して石や虫や草花をやらして貰ってはいません。 石や虫や草花は人を楽しませても一緒に話したり笑ったり歩いたりは出来ません。 人間には人間に与えられた何か大切な必要性があり、何かに対して感謝や報恩をしなければならないのだと思います。 こんな話、馬鹿げていると思われる方も多いと思います。 しかし、そもそも宇宙とか地球とか生物とか、そんなこと自体がどこから生まれてきたのか、何故必要なのか、誰が作ったのかすら誰も知りません。 何も理由がなく存在することより何か理由があって存在することの方が、宇宙万物の理にかなっているのではないでしょうか?・・・ そこには何かしらの必然性があるのではないかと思います。

人の一生なんてたかが80年です。屋久島の縄文杉は樹齢7200年とも言われています。 人間の一生は縄文杉に比べたらアッという時間ではないでしょうか?・・・ ましてや地球とか宇宙とかに比べたら、取るに足りない瞬間みたいなものだと思います。 また、人間の心には物理的な大きさなどありません。小さかったり大きかったりと様々です。 自分を含め回りを見渡せば、幾らでもその大きさの違いが分かります。 どうせ物理的な大きさがないのなら、自分次第で幾らでも大きく出来ることも事実です。 心を大きくする、気持ちをおおらかに持つ、周りに感謝し、その感謝を自分の周りにも分け与えることが出来るなら、更に大きな心になり、 多くの人達に幸せが訪れるのではないでしょうか・・・

月日は必ず過ぎて行きます。 毎年、新年もやって来ます。 その一年毎に心を新たにし、回りや自分自身に感謝し、穏やかに強く生きることが出来れば、人の一生は至福ではないでしょうか・・・ 心を新たにし、志を持ち、目標を定め、日々精進することがどれだけ有り難いことであることか・・・ 人として生まれて来たからには、自分に与えられた人生を一歩ずつ歩み続けることが大切だと思います。 自分だけに与えられた自分だけの人生という道です。 西洋的な合理主義だけではなく、東洋の精神も取り入れ、人間らしく生きることが今の私達日本人には更に大切なことではないでしょうか・・・

今日から新たに生きる・・・ 日々このような気持ちで生きたいものです。 これを年初の話にさせて頂きます。

最新記事

すべて表示

シリコンバレーの思い出 第272号

年令を重ねて来ると、これから先の抱負や希望よりもいつの間にか自然と昔の思い出 を懐かしく思い出す時が増えて来るような気がします・・どうしてそうなるのかは自 分では分かりませんが、脳自体が特に意識しなくても何かの拍子に働き始めるのかも 知れません。それでも自分の意識があるのだろうと思います。 また、脳は新しいことに対しては活発に動くようで、その時にはエネルギーも多く必 要になるようです。昔の思い出な

ボーイスカウト 第271号

今月はボーイスカウトの話です。 どうしてこんなテーマをと不思議に思った方もいらっしゃるかと思います。 実は、一つの話からの数珠つなぎの結果で今回の話題となったのですが、その経緯はこういうことなのです。 ある日の朝、会社の壁に掛けてある日めくりカレンダーをその日の数字に合わせるのですが、その日は「順調なときこそ心の備え」という松下幸之助氏の言葉でした。幸之助氏(以降は幸之助氏と書かせて貰います)は「

初詣 第270号

新年が明けて早々に体調を壊し、結局は初詣にも行けず、中旬になってからや っと遠方にある神社へ参拝して来ました。例年なら近くの神社へ詣でるのです が、今回は奈良県にある葛城一言主神社へお参りして来ました。 この神社は、お願い事は「一つだけ」という神社で、今までにも何回か参拝し ています。気に入っているのは何と言っても田舎の自然の中にあるがままにあ るような佇まいで、私にはとてもいい感じの神社なのです

bottom of page