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vol.108 – 「信用スコア」

「データは21世紀の新しい石油だ」という言葉があります。 金融決済などに関する”利用実績”・”学歴”・”財産”などの属性によって個々人の持つ信用力を評価し、数値として表示する「信用スコア」については、まず、中国において普及しました。 日本でも「信用スコア」に基づく各種サービス展開が試みられていることから、注目が集まっています。 「信用スコア」とは「数値化された信用力」のことです。 運営会社によって異なりますが、信用力は2桁から4桁の数値で表現されることが多いようです。 基本的には数字が高ければ高いほど、その人の”信用力”や”信頼性”が高いことを表します。 これまでも、お金を借りたり、ローンを組んだり、クレジットカードを使ったりするとき、実は過去の”金融取引ぶり”が参考にされていました。 最近、日本でも話題になり始めている「信用スコア」は、すでに中国では”個人の信頼性”を評価する基準として多く使われています。

信用スコアの関係

例えばある人が”SNS”で発信したコンテンツやこれまでの”金融取引ぶり”、そのほかその人に関するさまざまなデータを集めてスコアリングし、その結果をAIがまとめて「信用スコア」をはじき出します。 評価要素としては”学歴”・”職歴”・”年齢”・”性別”・”犯罪歴”などいろんなデータが影響するとされています。 これらは”機微”なデータなので実際の計算やどうやって算出しているかはその一端しか公表されていません。 AIなどの新技術が使われているのでしょうが、どのような要素が強く影響するのかは不明なことが多いのです。 例えば、”人柄”や”能力”をとりあげて考えると・・・

  1. ・“人柄”: 誠実さ・几帳面さ・真面目さ・公平さ・優しさ・約束を守れるか・・・

  2. ・“能力”: お金を稼ぐ力・資格・経験・経歴・過去の成果・実績・成功体験・・・

たくさんの要素が考えられます。

信用スコア参入企業
信用スコアのしくみ

「信用スコア」の利点と欠点とは?

「信用スコア」の利点を考えてみましょう。 (1) 見知らぬ相手が信頼できるか人なのかを知ることができます。 みなさんは初対面の人を見て、その人が信頼できる人かどうか判断できるでしょうか?とても難しいですよね。 その人の”言動”や”服装などの身なり”、”立ち居振る舞い”、”顔立ち・表情”などから推測するしかありません。 ですが、「信用スコア」が分かっていれば、その人がどういう人なのか、どの程度つきあっていいか判断できます。 「信用スコア」が高い人は「さまざまな観点で優秀な人」と理解しやすく、「信用スコア」が低いと「信頼できない可能性が高い人」と分かりやすいでしょう。 (2) 各種サービスで”優遇”が期待できます。 もしみなさんの「信用スコア」が高い場合、さまざまなメリットが考えられます。 例えば、あなたが信頼できる人だと判断されると家の”敷金”・”礼金”などが減らされるかもしれません。 すでに日本の金融機関でも、「信用スコア」が優れている人には金利優遇などがあるのと同じで、各種サービスで特典を受けられることが期待できるのです。 一方で「信用スコア」にも欠点があります。 例えば企業における採用の場面では、同じ”ステータス”・”条件”・”経歴”を持つような人が二人いたとしても、大きく「信用スコア」が違う場合、「信用スコア」が低い人は就職しづらくなる可能性が出てくるでしょう。 ほぼ同じ技能を持つ人でも、「信用スコア」が低いだけで不利を被ることがあるかもしれません。 「信用スコア」は人の”能力”や”ステータス”を表す一つの指標ですが、それだけで判断されてしまい、不利益を被る可能性があります。 「信用スコア」が普及している海外では、「信用スコア」が低いことを理由に、恋人と別れたり結婚を反対されたりする事例がすでに起きているのです。 「信用スコア」だけで人を判断してしまう仕組みができあがると、人生にも大きな影響を及ぼすかもしれません。

「信用スコア」に対して消費者はどう動くべきでしょうか

日本でも続々と「信用スコア」の分野に参入する企業が増えています。 自分の「信用スコア」を知る方法はサービスによって異なりますが、こういった価値基準がこれからの日本でも浸透していくのは間違いありません。 そんな中、「信用スコア」を上げていくためには何をしなければいけないのでしょうか。 金銭面に関していえば、”ローン”や”割賦代金”については毎月必ず返済ができる状態であることが求められます。 何かを分割払いで購入するとしても、払い続けられるのかを意識したうえで購入するなど、お金のコントロール力があることが重要です。 それに加えて、自己の”キャリア開発”も重要です。 どのような”スキル”・”能力”を持ち、自己成長をしていける人なのかを”購買データ”や”行動記録”などからAIによってはじき出されます。 それが「信用スコア」にただちに反映するサービスもあれば、参考として捉えるサービスもありますが、いずれにせよ、自分の生き方をどのように考えて日々行動しているのかが1つの判断基準になることは間違いありません。 みなさんの「信用スコア」はすでにいろんなところに蓄積され、監視されていると考えたほうがいいでしょう。 こうした裏の仕組みを知り、目的を持った行動をすることが重要です。 自分のすべての行動が、どのような価値基準によってもたらされているものなのか、自分を高める行動をとるために自分を見つめ直し、あらためて考えてみることをお奨めします。

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